プログラマーのこだわり。「キーボード」の世界

2020年のカレンダーが刻印されたキーキャップが発売

 FILCO から、2020年の1~12月のカレンダーを刻印したキーキャップセットが発売されるという話が流れてきた(参照:PC Watch)。
FILCO Calendar Keycap Set 2020

FILCO Calendar Keycap Set 2020 photo by DIATEC

 キーボードにある程度馴染んでいる人にとって、FILCO は有名ブランドだ。FILCO と言えばメカニカルキースイッチ。そのキータッチの違いによって、茶軸や青軸、赤軸など、種類があることも多くの人が知っている(参照:ダイヤテック株式会社)。FILCO は、キーボードを語る上で、外すことができないブランドだ。  その FILCO は、キーボードだけでなくキーキャップも売っている。キーキャップとは普段キーボードを使う時に、指先の触れる部分である。スイッチの上にキャップを付けることでキーは完成する。キーボードを掃除する時は、キーキャップを外して、中をきれいにする。  実はこのキーキャップ、白や黒のキーに文字が印字されているものだけではない。カラフルなものであったり、イラストが印刷されているものもある。FILCO の「部分交換用 キーキャップ」のページを覗いてみよう。イラスト入りのものや、金箔貼りのもの、色々な国の国旗が描かれたものもある。  カレンダーについては、今年が初めてではない。2018年から存在している。この商品を見た時の感想は、「上手いこと考えたな」である。  パソコンのキーボードには、F1からF12の12個のファンクションキーがある。そのキーキャップをカレンダーに交換しても、見栄え上困ることはない。1から12の数字はそのままに、カレンダーの機能が追加されることになる。  さらに商売上の利点もある。このキーキャップを気に入った人が一定数いれば、毎年買い替え需要が発生する。キーボードは、そうそう壊れるものではない。そうしたハードウェアを売るに当たり、定期的に交換してくれる部品があるのはありがたいだろう。  ユーザーにとっても便利な商品だし、会社にとっても旨味のある商品。なかなかよさそうだなと感想を持った。というわけで今回は、少しキーボードの話をしたいと思う。

プログラマーはキーボードの世界を旅する

 プログラマーはキーボードを多用する。プログラムを書くにはキーボードを利用する。極力マウスを使わないで済むように様々なショートカットを駆使し、下手をすると一日中キーボードを叩き続ける。  そうしたプログラマーにとって、キーボードは大切な仕事道具だ。そのため、より入力しやすく、負担の少ないキーボードを探して、様々な製品を試す。私はガチ勢ではないが、それでもいくつかのキーボードを渡り歩いてきた。  まず黎明期。パソコンを買った時に付いてくるキーボードをそのまま利用していた。特に何か考えがあったわけではない。キーボードを別途買うという発想がそもそもなかった。使いやすさを求めて買うという選択肢があるのを知ったのは、パソコンを使い始めてしばらく経った頃だった。  私はプログラマーがよく使うというキーボードに憧れた。それは、PFU の「Happy Hacking Keyboard」(以下、HHK)だ。この商品は、何よりも名前がすごい。「ハッキング」という言葉が入っている。そしてプログラマー御用達だ。触れてみたくなるのも分かる。私も購入して、何台か使い潰した。
Happy Hacking Key Board

Happy Hacking Key Board(写真はType-S)
photo by Robert Freiberger via Flickr (CC BY 2.0)

 HHK は、キーの数が少なく、手の中に収まる感じで使いやすかった。このキーボードは、テンキーがなくコンパクトだ。そのため、マウスを置く場所が確保しやすいというメリットもあった。  そうこうするうちに、パソコン周りの機材が増えてきて、徐々に机の上のスペースが狭くなってきた。その時、私が選んだのは、さらに小さなキーボード、つまりミニキーボードの世界だった。  いろいろと物色して購入したのは、エレコムの「TK-UP84CPBK」だ。このキーボードは、キー配列が普通のキーボードにかなり近くて、小さい割りには使いやすかった。また、私がミニキーボードを選ぶときに重視している、上下のキーがきちんとしたサイズで、上、下の順に並んでいるところが高評価だった。
TK-UP84CPBK

photo by elecom

 ミニキーボードを多く観察すると分かるのだが、小さいスペースにどのようにキーを詰め込むのか、どの会社も苦労している。そうした試行錯誤の中で、上下のキーの面積が削られ、他のキーの半分のサイズになっているものが多い。また、面積はそのままでも「←↑↓→」のように、左右に並んでいるというケースもある。  プログラムを書く時には、上下のキーで移動することが多い。そうした時に、キーが小さかったり配置が上下でなかったりすると、エラーが起きやすくストレスがたまる。  そうした意味で「TK-UP84CPBK」はなかなか優秀だった。しかし、このキーボードを使い潰す前に、私は新たなキーボードに手を出した。やはり、ミニキーボードは、普通のサイズのキーボードよりも使い難い。その事実をくつがえすことはできなかったからだ。
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「打鍵感」もまた重要なファクター
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