「桜を見る会」の招待状は安倍首相の「選挙協力へのお礼」に使われていた!?

公的行事を私物化、税金を使った「選挙対策」!?

 黒岩氏が「買収疑惑」に関する動かぬ証拠を示したので、筆者は別の「買収疑惑」に該当するように見える下関市長選について質問を続けた。 ――その前にも『下関市長選(2017年3月)があって、林派と安倍派がバトルをして安倍派の人(安倍首相の元秘書の前田晋太郎・現下関市長)が勝ったのですが、安倍派(市議や県議)への恩返しのようにも見えます。要は、(下関)市長選で汗をかいた(安倍派)市議会議員に対するご褒美なのではないでしょうか。 黒岩議員:地元で長年続く政治抗争に勝利したことへの恩返しだと。「桜を見る会」が恩返し、プレゼントだとすると、はなはだ私物化だと思います。  これは「公的行事の私物化」「公金流用による選挙対策」ではないのか。安倍首相は公金(税金)投入をした「桜を見る会」を利用して、地元の各種選挙で実働部隊となる地方議員に対してご褒美を与えたことになる。  下関市議枠の発覚で公選法違反の可能性がさらに高まった安倍首相は、次第に危機的状況に陥りつつある。野党が追及チームを70人体制へと陣営強化、山口県現地調査を12月1~2日に実施するなど徹底追及の姿勢を強める中、安倍政権は内閣総辞職に追い込まれていくのか、それとも疑惑一掃を狙った禊解散に打って出るのか、あるいはズルズルと死に体状態になるのか。緊迫度を増す永田町から目が離せない。 <文・写真/横田一>
ジャーナリスト。8月7日に新刊『仮面 虚飾の女帝・小池百合子』(扶桑社)を刊行。他に、小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に関する発言をまとめた『黙って寝てはいられない』(小泉純一郎/談、吉原毅/編)の編集協力、『検証・小池都政』(緑風出版)など著書多数
1
2
3
バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会