人気上昇中の自転車競技「シクロクロス」。体験イベントで子どもたちも大興奮

レース姿は大人顔負け

シクロクロスの様子4 気がつけばあっという間に時間が過ぎていったシクロクロスの自転車学校。続いては、芝生のコースやスラローム、短いパンプトラックに林間コース、そして自転車を持ち上げて柵を乗り越える、草レースが行われた。  各グループ、一日を過ごして身につけたスキルを発揮しながら、切磋琢磨していく姿は、本物のレースさながら。応援に駆けつけた親からも熱い声援が飛び交う。  自然のコースを走るため、なかには転倒する子どもも出てくるが、地面は芝生なので安全だ。実際、走り終えた子どもに声をかけてみると、「怖くないし、楽しかった!」との返事が。  また、歳上のグループのなかには、走り終えたあと手放しでガッツポーズをとる子どもたちもいた。ロードレースの中継で観るような姿に、筆者も思わず感動してしまった。  子どもとお揃いのウェアで、ギアチェンジやスタートの切り方についてアドバイスする親や、走り終わった子ども同士が感想を伝え合う様子からも、楽しさと技術力向上の両面が窺えた。

開催場所には課題も

シクロクロスの様子5 そして、最後はTCFのスタッフと子どもたちを交えたリレー勝負。こちらも和気あいあいとしたなかに熱さが感じられる好勝負となった。  こうした自転車教室だが、まだまだ開催できる場所は限られている。パンプトラックや自然のコースも備えたシクロクロスともなると、なおさらだ。しかし、それだけに得られる経験値も大きい。TCFの宮内忍氏は次のように語る。 「過去の自転車教室では競輪場を使ったこともありますが、やはり場所が大事になります。普通の公園では自転車禁止のところも増えている。絶対に車が入らないところで、スピードも出せるとなると限られますよね。でも、普段公道ではできないことを通して、自転車の楽しさを知ってもらうことは、子どもたちの成長にも安全対策にも繋がることだと思います」  まだまだ課題もあるが、幅広い走り方を学ぶことで自転車をより楽しむことができるし、安全な環境で危険性についても触れることができる。こうした自転車学校や新たな人気競技はどこに向かって走っていくのか? その姿を追い続けたい。 <取材・文・撮影/林 泰人>
ライター・編集者。日本人の父、ポーランド人の母を持つ。日本語、英語、ポーランド語のトライリンガルで西武ライオンズファン
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