ボロ物件再生の達人YouTuber兼不動産投資家、自身が手掛けた「事故物件」を語る
心理的瑕疵(かし)物件(通称:事故物件)――。殺害、病死、事故死、自殺など住人が何らかの理由で亡くなり、その現場となった部屋や物件のことをいう。
「住んだら幽霊が出る」「運が悪くなる」「祟られる」などの尾ひれもつき、何かと忌避されるのが一般的だ。だが一方では、相場より安く買える、借りられるとして注目を浴びているのも確か。そこで、事故物件をお得に買う・住む方法を投資家や専門業者に徹底取材した。
ボロ物件を再生する様子を自身のユーチューブチャンネル「TaimanTV」で発信している不動産投資家のタイマン氏。投資歴15年、保有物件は150以上、年間利回りは平均約15%という敏腕ぶりだ。収益を上げている物件の中には事故物件もあり、実例を紹介していこう。
まずはタイマン氏が最近、購入した3階建ての一軒家。昨年夏、2階の一室で男性が孤独死した。その後400万円で売りに出されていたが、異臭がひどく売れずにいたのを20万円で購入。特殊清掃とリフォームは当該の部屋のみにとどめ、大量の残置物も懇意にしている業者に依頼し20万円ほどで処理できたという。
「リフォーム代を含め、初期費用は80万円。40坪あるので更地にしても収益可能です。相続人はすでに物件から離れた別の地域に住んでおり、更地にするのも面倒で一刻も早く処分してしまいたいという人が多い。だから、結果的に激安で買えることになるのです」
物件があるエリアは安くても1000万円前後が相場のため、超破格だ。事故がなければ物件の相場家賃は5万円だが、3万円で回しても利回り45%は期待できるという。最も典型的で、賢い事故物件投資の例と言えそうだ。なお、事故物件の売却や貸借には告知義務が生じることを覚えておこう。
3階建て一軒家がなんと20万円!
形態:40坪3階建て一軒家
築年数:40年
間取り:6DK+1階
立地:岡山県倉敷市
購入価格 20万円
予定賃料 3万円
予定利回り率 45%
続いては、タイマン氏が5000万円で一棟買いした岡山では中程度のマンションの一室。死者が出た隣の部屋にまでハエが大量発生したことで住人の死亡が発覚。警察が入ったときには腐敗がひどく室内が体液で水溜まりのようになっていたという。死因は不明。
「このマンションは16戸ありますが、1戸が事故物件になったからといって他の部屋の賃料(3万5000円)まで値下げする必要はないので、利回りは当初の10%前後と変わりません。ただし事故のあった部屋は賃料を5000円下げて貸し出す予定。修繕費用はトータルで40万~45万円程度でした」
一室のみ事故物件でも問題なく稼働中
戸数:16戸
形態:マンション
築年数:30年
間取り:全室1K
立地:岡山市中心部近隣・近くにイオン岡山あり
購入価格 5000万円
事故物件の賃料 3万円
利回り率 トータル10%前後
投資用:投資家に聞いた事故物件の運用テク
6DKを20万円で。初期費用も激安に抑え高収益を予定
マンションの一室が事故物件に。が、高利回りは維持
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