杉本彩さん「ペットの生体展示販売という、野蛮なビジネスモデルをなくしたい」

生体展示販売根絶へ。動物愛護先進国・イングランドの決断

電車内の犬

イギリスのロンドンでは、犬がキャリーケースに入れられることなく地下鉄に乗っている

 英国イングランドで2020年から施行される、動物福祉向上のための法律が話題になっている。ペットショップなどの業者に対して生後6か月未満の子犬子猫の販売を禁止する法律、通称「ルーシー法」だ。悪質なペット業者への規制を強化して、動物を虐待から守ることを目指した「ルーシー法」が施行されれば、事実上イングランドでは生体展示販売が「違法」となる。  つまり、ペットを迎えるためには認定ブリーダーからの直接購入か、動物保護施設から迎えるかを選ぶしかなくなるわけだ。現状でもイギリスやドイツには、日本のようにショーケースに子犬や子猫を並べているようなペットショップはほとんど見られないが、ルーシー法は、動物の命と尊厳を守るよりいっそう強い盾になるだろう。生体展示販売がまかり通っている日本も、イギリスの前向きな取り組みに学ぶべきではないだろうか。 <取材・文/柳沢敬法 写真/大房千夏 日本動物福祉協会 ロンドンの写真/谷口真梨子> 【杉本彩】 1968年、京都府生まれ。女優・作家・ダンサー。「公益財団法人動物環境・福祉協会Eva」の理事長として動物福祉の普及啓発活動にも力を注ぐ。著書に『それでも命を買いますか? ペットビジネスの闇を支えるのは誰だ』(ワニブックスPLUS新書)など
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