外国人からも呆れの声。外務省が世界に発信する“怪文書”の、火に油を注ぐだけの中身

外務省の旭日旗解説文書

外務省の旭日旗解説文書

 東京五輪をキッカケに再び海外からも注目されている旭日旗。韓国政府がIOCに対して会場内への持ち込み禁止を訴えると、日本政府は容認することを表明。他国メディアからも懐疑的な意見が出るなど、泥沼状態となっている。

外務省HPに現れた「怪文書」

 そんななか、外務省のホームページ上に登場した旭日旗の説明が一部で話題となっている。2013年に菅義偉官房長官が発した「旭日旗は広く使用されている」というコメントを補足する内容で、日本語、英語、韓国語、フランス語、スペイン語の資料が用意されており、11月8日にアップデートされている。 (参照:外務省)  6年前の会見で示した旭日旗への政府の立場を今になってアップデートしているというのは、東京五輪を巡って海外から疑問視する声が挙がっているからだろう。  以前紹介したとおり、海外からのイメージはメディアも一般人も日本の軍国主義を象徴するというものだ。それを覆すべくアピールしようということなのだろうが、その内容を見ると首を傾げたくなってしまう。 【参考記事】⇒五輪での旭日旗持ち込み、海外報道や外国人はどう見ているのか?

旭日旗そのものの説明はなし

 まずは「日本文化としての旭日旗」という部分の下記の説明だ。 「旭日旗の意匠は、日章旗同様、太陽をかたどっている。この意匠は、日本国内で長い間広く使用されている。  今日でも、旭日旗の意匠は、大漁旗や出産、節句の祝いなど、日常生活の様々な場面で使われている」  注目したいのは、「日本文化としての旭日旗」としていながら、説明は「旭日旗の意匠」となっている点だ。  当然ながら、「太陽のイメージ」と「旭日旗」そのものでは意味合いが全く異なるし、海外から批判をされているのも「太陽のイメージ」ではない。その2つの境目をぼかしながら、曖昧な説明しかされていないところに疑問を感じてしまう。  具体的に旗がいつから、どのように使われているかの説明はなく、例として挙げられているのは絵画の背景にある太陽や、船の名前が書かれた大漁旗だけ。そして、参考として前述の菅官房長官のコメントが載っている。
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