菅原事務所の秘書や柴田陣営関係者らの妨害にも関わらず、支援者たちは多少の受け答えはしてくれた。
──今日は菅原さんの話は出なかった?
「ぜんぜんなかった。あんな騒ぎの後じゃ言えないよね。気を遣ったんじゃないか」
──(柴田支援者の)みなさんは菅原さんのことも支持しているのでしょうか。
「まあそうだね。(菅原氏の一件は)そんなに悪くないよ」
──まさか、メロンとかもらったんですか?
「ないない。私はそういうの関係ない」
全ての来場者が退出し、関係者たちは片付けのため施設内に戻っていった。私たちも「お疲れさまでした~」と声をかけて現場を後にした。
ところが、少し離れた場所でお互いが現場で見聞きした内容等を交換していた私たちに、なおも佐竹氏と石黒氏がつきまとった。携帯電話を向け撮影しようとしてくる。もう取材を終えているのに、それこそ嫌がらせ以外の何物でもない。
結局、菅原氏は姿を表さず、菅原氏の秘書たちの異常な行動だけが目についた現場だった。
説明責任を果たさない菅原元大臣への取材がなぜ問題なのか?
佐竹氏は「
自分たちは柴田さんの元同僚だから」と、この場にいた理由を口走っていた。しかしそれだけなら、この異常な反応は何なのだろう。実は菅原氏は現地に来ていたか来る予定だったのではないかと勘ぐりたくなる。
菅原氏と統一教会の関わりについては、
これまで報じてきたもの以外の新たなケースを鈴木氏が取材中だ。また、菅原事務所が私と鈴木氏を虚偽告訴していた件は、10月10日に練馬署から東京地検に書類送検された。取材の電話に対して居留守を使って無視した菅原事務所に対して、私と鈴木氏が直接事務所に出向いて取材を申し入れたところ、秘書が「お待ち下さい」と奥のソファに通しておきながら警察に110番通報。後日、菅原氏本人ではない事務所の管理責任者と称する人物の名義で「建造物侵入罪」として私たちを刑事告訴しているものだ。
いずれも、
大臣を辞任したら終わりという問題はないし、有権者買収問題などについても
菅原氏は国民に対してまだ明確な説明をしていない。
今後も菅原氏本人への事実確認や認識を尋ねる取材を試みたい。菅原氏や柴田氏の集会の情報をお持ちの方は、ハーバー・ビジネス・オンライン編集部または「やや日刊カルト新聞社」の代表メール(プロフィール欄参照)までお寄せください。
<取材・文・撮影/藤倉善郎>