噴出する消費増税への不満。「便乗値上げがひどい」「給与が上がらず購買意欲が湧かない」

消費税増税に対し、47%が「嫌気や怒りを感じている」

テイクアウトで軽減税率が適用に Insight Techは10月18日、「消費税増税」に関する調査の結果を発表した。10月1日と2日に同社が運営する「不満買取センター」に寄せられた1444件の不満を確認・分析したところ、47%が「不満(怒り:16%、嫌気:31%)」(*53%についてはそこまで強くない「低不満」であり「満足している」というわけではない)を感じていることが分かった。「不満買取センター」では、会員登録をして様々なテーマについて不満や意見を投稿するとポイントが溜まる仕組みになっている。  さらに、そのうちの6割近くが「サービスや商品を利用しなくなった」と回答。消費増税への不満が消費行動の減退に繋がっていることがわかる。

政府は「便乗値上げ」を容認する方向へ

 では、どのような所に不満を感じるのだろうか。寄せられた不満の声を分析し、頻出ワードを集めると、「便乗値上げ」、「給料・賃金」、「テイクアウト・持ち帰り」、「高齢者・ご年配」、「還元・キャッシュレスの還元」、「軽減税率」など9つのキーワードが浮かび上がった。 「便乗値上げ」とは、消費増税を隠れ蓑にして製品の値上げをすることを指す。企業にとっては、消費者に気づかれにくくなるため、製品の単価をあげても購買数を減らさずに済み、より多くの売り上げを見込める、というメリットがある。しかし、消費者にとっては、デメリットしかない。30代の女性からは、「増税に伴う便乗値上げが多すぎる。8%になった時も便乗値上げがひどかったが、今回もすごい」という不満の声が上がった。  政府が増税前に事業者向けに配るパンフレット「消費増税の円滑かつ適正な転嫁のために」には、「合理的な理由があれば便乗値上げには当たりません」と書いてある。一見すると、消費者目線のような気がするが、2014年の増税時に配られた同様のパンフレットには、「便乗値上げはいけません」とはっきり書いてあった。つまり、以前よりも便乗値上げを容認する傾向が高まったのだ。政府はこの点において、消費者目線ではなく、企業目線に立ってしまった、と言えるだろう。
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現金を使う人にはポイント還元がなく不公平
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