注目のスタートアップだった WeWork の評価はどこで反転したのか?

スキャンダル系記事がついに噴出

 そして9月には上場延期が発表、CEOが辞任する。10月にはいると上場が白紙になり、醜聞的記事も出るようになる。  醜聞的記事の皮切りは2019年10月01日のBUSINESS INSIDER JAPAN だろう。『全社員参加のキャンプでセックス、麻薬三昧…WeWork社内の実態明かす「衝撃の新証言」【前編】』が掲載されたのだ。落ち目の企業の実態を暴く記事が登場し始める。  続く7日には同記事の後編『性差別、人種差別、サウジ王族との密会…まだまだ出てくるWeWork従業員「衝撃の新証言」【後編】』が掲載。  BUSINESS INSIDER JAPAN はその後も手を緩めずに、『「とりあえずサイン」で入居、実態は大企業の休憩所?“WeWorkの魔法”を日本ユーザーたちに聞く』を掲載。日本での展開にも疑問が呈される。

「ハリウッド映画になりそう」なストーリー

 今回、WeWork 創業から、上場失敗、CEO辞任までの記事を時系列で読み、その中から重要そうなものをピックアップしていった。その感想は「いずれハリウッド映画になりそうだ」であった。  ニューマン元CEOと孫正義という魅力的な登場人物。世界中に次々と増えていくお洒落なワーキングスペース。プライベートジェットで飛び回るニューマン元CEOの激しい動き。度外れたパーティー文化。次々と評価額が増加していくエスカレーション。CEO辞任と上場失敗という破滅のカタストロフ。  いずれも、ハリウッド映画のピースとしては申し分ないように思えた。  映画では、この時点でラストシーンが来る。しかし現実は、まだこれから苦難の道が待っている。WeWork とソフトバンクがどういった展開を見せるのか、しばらく目が離せないだろう。 <文/柳井政和>
やない まさかず。クロノス・クラウン合同会社の代表社員。ゲームやアプリの開発、プログラミング系技術書や記事、マンガの執筆をおこなう。2001年オンラインソフト大賞に入賞した『めもりーくりーなー』は、累計500万ダウンロード以上。2016年、第23回松本清張賞応募作『バックドア』が最終候補となり、改題した『裏切りのプログラム ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬』にて文藝春秋から小説家デビュー。近著は新潮社『レトロゲームファクトリー』。2019年12月に Nintendo Switch で、個人で開発した『Little Bit War(リトルビットウォー)』を出した。2021年2月には、SBクリエイティブから『JavaScript[完全]入門』が出版される。
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