高税率なノルウェー人女性も憤慨。消費税日欧比較に見る日本の歪さ
ついに10%になってしまった消費税。増税から1週間が経つが、複雑な軽減税率を巡ったトラブルや、小売業者や飲食店からの悲鳴は加速するばかりだ。
軽減税率については「イートイン脱税」や「正義マン」といった言葉がワイドショーやSNSを騒がせているのはご存知の通り。複雑かつ穴だらけの仕組みなだけに混乱が起きることが予想されていたが、案の定といったところだ。
そして、増税そのものに関しても事業者からは苦しい声があがっている。都内のとあるバー経営者はその胸中をこう打ち明ける。
「うちも不本意ですが、メニューの値上げをしました。たかが100円ですが、もともと価格を抑えていたので、印象としてはかなりの値上げになってしまうう。そういう感覚も増税を決める側にはないんでしょうけど。メニューのレイアウトも変えるのにもお金と時間がかかりましたし、正直今後が不安です。インバウンドのお客さんは相変わらず来ますけど、前回の増税でも常連客の来るペースがだいぶ鈍りましたから」
こうした小規模なお店でも客足が遠のかないよう、経済産業省は5%還元されるキャッシュレス決済の導入を推し進めているが、こちらも現場の声を聞くと政府の思惑とは大きな開きがあった。老舗大衆居酒屋の店主は呆れ顔で話す。
「ようやくキャッシュレスを導入しましたが、狭い店なのにバカでかいポスターやチラシ、シールが何枚も送られてくる。おまけにそれが一度じゃなくて、先日もまた送られてきた。完全に税金の無駄遣いですよ。キャッシュレスで還元されるお店が表示されるアプリもめちゃくちゃ。お店が2箇所になっていたり、微妙に地図上での位置がズレていたり、やっていることが雑すぎますよ」
また、増税前の駆け込み需要も期待されたほどの効果はあがらなかったが、そんな状況に安倍首相は自らの発言が「消費者の不安を取り除いた」からだと主張している。当然、こうした安倍首相の妄言にはネット上でも「そもそも消費できる余力がもはや庶民にないからだ」と冷めた意見が飛び交っている。
さて、ブーイングが噴出している消費税増税だが、一部には擁護する声も出ている。その根拠になっているのが、「海外では消費税はもっと高い」というものだ。
たしかに、欧州各国の消費税(付加価値税率)を見てみると、20%以上のところも珍しくない。(参照:財務省公式HP)
ハンガリー 27%
デンマーク 25%
スウェーデン 25%
ノルウェー 25%
アイスランド 24%
フィンランド 24%
ポーランド 23%
アイルランド 23%
ベルギー 21%
イギリス 20%
フランス 20%
オーストリア 20%
EU圏内では一番低いルクセンブルグでも17%と、日本よりは圧倒的に消費税が高いことがわかる。ちなみに同じアジアでは台湾やベトナムが5%と日本よりは低いものの、中国は13%、お隣韓国は10%と、日本の消費税が特別高いわけではないことがわかる。
悲鳴が続出の消費税増税
「海外は消費税はもっと高い」のホントのところ
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