「できることはないだろう」ではなく、「誰でも助けになる」
しかし、と勝又代表は続けた。こういった物資よりもさらに不足している、もっとほしいものがあるのだという。
「
何といっても人手です週末はなんだかんだと人が来てくれるのですが、
特に平日に来てくださる方がいれば非常にありがたいです。
現在本部を設置しているこのホテルも、平日なら割と余裕がある状態で寝泊まりできて、シャワーも浴びられます。まだまだブルーシートを屋根に貼ってくださる方が欲しいですし、それ以外でも作業はいくらでもあります。
もちろん、軽トラやユンボのレンタル代を出してくださる方がいればそれだけでもものすごく助かります。ほかにも、屋根に上ることができない、力仕事には向いていない女性なら何もすることがないかといえば、たとえばボランティア向けの食事を作っていただくとか、本部の事務作業を手伝っていただくこともあります。
もし中学生が来てくれるなら、地元の人たちの被害状況などを聞き取り調査してもらうことなども大切な支援活動です。“私には何もできることがないだろう”ではなく、どんな人でも必ず助けになれることはありますから、どんどん現地入りしてもらいたいです」
理想としては、毎日百人くらいが常時確保できれば望ましいのだという。
同団体の公式サイトを見ると、週末には八十数人が活動しているが、平日だと五十人前後ということが多いようだ。
端的に言って、現地の被災状況は全く「収束」しておらず、全く「復興」などしていない。そこで次回は筆者が実際に支援活動をした時に見た状況、そしてその次に実際に被災した方の声を伝えていく予定である。
なお、「つながり」の問い合わせ先は、前出の
WEBサイトを御覧いただきたい。こちらに一報入れて「タカ大丸の記事を読み、支援活動に入りたい」と言っていただければ対応してくれる。ふるって、ご参加いただきたい次第である。
<取材・文/タカ大丸>
ジャーナリスト、TVリポーター、英語同時通訳・スペイン語通訳者。ニューヨーク州立大学ポツダム校とテル・アヴィヴ大学で政治学を専攻。’10年10月のチリ鉱山落盤事故作業員救出の際にはスペイン語通訳として民放各局から依頼が殺到。2015年3月発売の『
ジョコビッチの生まれ変わる食事』は15万部を突破し、現在新装版が発売。最新の訳書に「
ナダル・ノート すべては訓練次第」(東邦出版)。10月に初の単著『
貧困脱出マニュアル』(飛鳥新社)を上梓。 雑誌「月刊VOICE」「プレジデント」などで執筆するほか、テレビ朝日「たけしのTVタックル」「たけしの超常現象Xファイル」TBS「水曜日のダウンタウン」などテレビ出演も多数。