千葉県館山市は現在も、このようにブルーシートで補修された被害住宅が多数残存している
9月27日、千葉県館山市波佐間。台風15号が猛威をふるってから間もなく二十日が過ぎようとしているところであった。
「東京の報道を見ると、“電気が通りました。ブルーシートがかかりました。もう復興もひと段落つきました”みたいになっているでしょ。テレビカメラって、
ブルーシートの下がどうなっているかは映してくれない場合が多いんですよ」
そう切り出したのは「
一般社団法人 震災復興支縁協会つながり」の代表理事・勝又三成氏である。
勝又三成氏
「現地入りしたのは台風の四日後、9月11日でした。そこから活動を続けていますから、今日で17日目ということになりますかね」
「つながり」は東北に拠点を置いており、東日本大震災の経験からボランティア団体を立ち上げ、このような自然災害の現場に入る活動を続けている。
最近で言うと、中国地方の豪雨や新千歳空港、熊本地震の現場にも入り、海外ではネパールの学校再建にも取り組んでいる。現在、「つながり」は館山市波佐間にある「ウェストペニンシュラホテル」を根拠地として、支援活動を続けている。
「現在は取り決めを結び、たとえば東京から支援にお越しいただく方については帰りのバスが無料になるようにもなっておりますので、現地に入りやすい形は作っております」
実際に、午前六時半東京発のJR高速バスで館山に入り、同団体の活動証明書を見せれば、帰りのバスが無料となる(✴︎詳細は
館山市社会福祉協議会参照)
ここで勝又代表に今一番求めているものは何か、聞いてみた。
「
物資ということでいえば、軽トラック・軽ダンプ、あとはユンボですね。ユンボの中でも特にバケットではなく
先端が爪型になっているやつですね。なぜかというと、現在がれき処理場が満タンで破綻して機能していないんですよ。そこでがれきをつまむことができれば作業がはかどるのは確かです。幸い、飲食物に関しては今まで送っていただいた中でボランティアの方々に提供する分は賄えていますね」
実際に、筆者も差し入れとして缶のココア24本を持ち込んだが、見た範囲ではボランティア向けの飲料や食品はそれなりに届いているように見えた。もちろん、今後もスポーツドリンクなどを送れば邪魔にならないのは間違いない。