「セクシー」発言の小泉進次郎環境相は本当に「ポエマー」なのか? 過去の発言を振り返ってみた

小泉氏は、議員生活10年間で、一体何をしてきたか?

 中身のない発言ばかりしている小泉氏だが、政治家としての実績はどうなのか。その歩みを検証していこう。  2009年に初当選し、11年には出世の登竜門と呼ばれる青年局長に、異例の若さで抜擢された。その後も出世し続け、戦後3番目の若さで、大臣の地位に上り詰めた。 「小泉進次郎を総理大臣に」という声が上がる一方で、彼の政治家としてのビジョンや政策、これまでの実績などを知る人は少ない。  一番分かりやすい実績は、全国各地で行ってきた応援演説だ。時の首相よりも動員力がある小泉氏は、各地方の候補者から、応援演説の要請をたくさん受ける。選挙期間になると、全国各地の街頭演説に登場し、ご当地ネタを取り入れた演説を披露し、人気を得ている。  また、青年局長だった2012年に被災地を巡回する「TEAM-11」を発足。第16回(最新は第38回)まで毎回参加し、様々な被災地に足を運んだ。その後、復興大臣政務官時代にも、被災地へ度々足を運び、住民と交流してきた。  国民と直接向き合い続けたことで、小泉氏に国民との距離が近い政治家というイメージができた。

同期の自民党議員より少ない発言・質問主意書提出数

 次に、国会内でどのような仕事をしてきたかを調べた。  国会会議録システムによると、小泉氏が、衆議院本会議で発言したのは、4回(2010年3月2日、2010年5月13日、2010年5月31日、2017年3月23日)。委員会で発言したのは、168回(内閣委員会や農林水産委員会など)。質問主意書(国会議員が内閣に質問する際の文書のこと。内閣は提出された質問主意書に回答義務を負う)の提出は3本だ。  小泉進次郎氏と同期の自民党・橘慶一郎氏は、衆議院本会議で28回、委員会で152回発言している。質問主意書の提出は、179本だった。同期の橘氏と比較しても、本会議での発言数や質問主意書の数はあまりにも少ない。  これでは、自民党の客寄せパンダと揶揄されるのも致し方ない。応援演説の数は、おそらく他の誰よりも多いが、国会内での質問などはとても少ない。小泉氏が街頭演説において「国民のために」と言っているのを耳にしたことがあるが、実際には国民のためではなく、自民党のために働いていると思われても致し方ない。  2015年には、大役である党の農林部会長に抜擢され、農政改革に取り組むことになった。農林中金不要論などの改革案を掲げた小泉氏に対し、JAだけでなく身内である党内の議員からも大反発を食らった。小泉氏は結局、党内をまとめることができず、農政改革も、JAの自主的な取り組みに委ねるといった当初の案から骨抜きにされたものが提言された。小泉氏の農政改革は、何ら成果を上げることができず、失敗に終わったと言える。  その後は社会保障改革に力を入れ、「人生100年時代の社会保障へ」という提言を政府へ行ったり、現在の社会保険料に上乗せして資金を集め、保育・幼児教育を実質無償化する「子ども保険」を提言した。しかし、いずれの提言も政府に採用されることはなく、農政改革に続き成果を上げれなかった。  では、小泉氏は10年間で何ら政治的成果を上げていないのか? それは違う。  今年の5月に、小泉氏が国会改革の一つとして取り組んできた「ペーパーレスに関する衆議院規則の改正」が可決された。これにより、これまで紙で配られていた「質問主意書」と「政府答弁書」が、電子データでの閲覧に切り替わり、年間5000万円の経費削減が見込まれる。おそらくこのペーパーレス化が、議員生活10年で小泉氏にとって1番の成果だろう。  なお、小泉氏自身は、質問主意書を通算で3本しか出していないため、ペーパーレス化の影響はあまりない。
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人気政治家、小泉進次郎を作り上げたのはメディア?
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