移住先としても人気のタイ。ただ、食い扶持探しは年々難関に

日系企業現地採用で強みになる「ある部分」とは?

 そうなると、日系企業の方が就職しやすいのだ。しかし、企業も誰でもいいというわけではない。その業界においてまったくの未経験でも採用の可能性があるものの、「ある部分」がないと厳しいと、タイに留学経験もあり、現採歴が10年を超えるDさんが言う。 「若い人で社会人経験ないと結構厳しいかな。英語、タイ語がネイティブとか、海外経験が豊富とかならチャンスはあると思いますが」  例えば製造業だと、日本では生産はせずにタイを拠点にしているという企業は少なくない。そうなると、ビジネスシーンにおけるスピード感は日本よりも早くなるとも言える。営業担当だけでなく、事務員でさえもその流れに乗る必要があり、業界経験値があるに越したことはないが、総合的な社会人経験がないと厳しい。  同時に先にも述べたようにタイ人の会社員レベルも高くなっている。以前は遅刻はする、報告はしない、責任感はもちろんなし、という者が散見されたが、タイ社会でもその風潮は変化しつつある。ある日本人に聞くと、「あくまで私の周りでの印象ですけどね、確かにあまり若い日本人の現採を最近は見かけませんね。若い子ができる範囲はタイ人ができちゃっている感じです。正直、最近のタイの若い子は仕事できるのが多くなりました」と言う。  この人物はSNSなどではタイ人会社員にわりと痛烈な批判をいつも書き込むタイプなのだが、それでもタイ人の会社員スキル向上を認めている。

バンコク以外ならまだチャンスも

 こうなると社会人経験ゼロの日本の若者は海外で就職することは難しいのだろうか。筆者は日本の学生が就職活動で苦労している話をネットで見かけるたびに、世界に出ればいいのに、タイに来ればいいのに、と思うのだが、もう時代が違うのだろうか。  しかし、これはあくまでもバンコクの話で、製造業に勤めるU氏は他県ならまだチャンスはあるという。 「未経験でもPCスキル、英語ができれば、まだまだ見つけられると思いますよ。特にチョンブリやラヨーンエリアは常に現採人材難ですから。会社員としての社会経験があればなおいいでしょうけど」  チョンブリ県、ラヨーン県はタイ東部にあり、自動車工場など製造業者が多く集まる。この辺りはバンコクから離れているので、多少の不便はあるかもしれないが、ビーチリゾートが近いので、週末の休みには海で寛ぐことも可能だ。
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自分から動くことでチャンスに繋がることも
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