航空券とホテルの予約サイト「エアトリ」は9月10日、「少子化対策」に関するアンケート調査の結果を発表した。調査は、20代~70代の男女934名を対象に行った。
現代日本が直面する「少子化」という問題を、多くの人が深刻に受け止めているという現状が浮かび上がってきた。日本政府はこの現状に対しどのような施策をとることが求められているのだろうか。本アンケートの結果とともに、考えていきたい。
まず、「少子化に対して危機感を覚えていますか?」という質問に対して、「非常に危機感を覚える」は39.9%、「やや危機感を覚える」は32.9%だった。全体の7割以上が少子化に対して危機感を抱いていることになる。
では、どのような所に少子化の原因があると考えているのだろうか。
子持ち女性・子なし女性ともに最も回答が多かったのは、「働く女性へのサポート不足」(子持ち女性:61.3%、子なし女性:53.6%)だった。一方、男性で「働く女性へのサポート不足」と答えたのは、子持ち・子なしともに半数以下となっている。
男女間での認識の違いが浮き彫りになったようだ。しかし、「どうしても子供を仕事場に連れて行かなくてはならなかった時に、職場の人から子供を連れてくるなんて非常識だと言われ(た)」(40代女性)という声や、「夫が子連れで外出すると必ず『今日はお休みですか?』と聞かれ、『成人男性は日中は余暇等の為に外出するものではない』という固定観念があるのを痛感した」(30代女性)という声もある。男女問わず社会全体で、働く親への理解が得られていない部分もあるのかもしれない。
また、少子化の原因として男性で子持ち・子なしで1位(46.5%、54.0%)、女性では子持ち・子なしで2位(49.6%、53.0%)と高い数字だったのが、「生き方の多様化」だった。
次いで「金銭的な補償の少なさ」(子持ち男性:46.5%、子なし男性:45.3%、子持ち女性:43.3%、子なし女性:44.6%)、「労働賃金の安さ」(子持ち男性:41.9%、子なし男性:53.2%、子持ち女性:39.6%、子なし女性46.4%)などの割合が高かった。