「ラウンドアップは飲んでも牛乳と同じくらい安全」と開発企業
ラウンドアップの安全性に関しては、2002年の段階ですでにレイチェル環境基金が「ラウンドアップは先天性奇形の増加に関係があり、神経発達障害が3倍に増える」という、2つの研究について紹介している。
内でラウンドアップ(グリホサート)農薬を販売する日産化学工業は、この農薬について「急性毒性が低く、催奇性、奇形性、発がん性もなく、非常に安全性が高いことが国際的に認められている」と安全性を強調している。
さらに、ラウンドアップの開発企業であり、遺伝子組み換え作物を推進してきたモンサント社はこれまで「ラウンドアップは飲んでも牛乳と同じくらい安全」と言ってきた。
飲んでも安全な農薬があるとは思えないが、ラウンドアップの主成分であるグリホサートは米国環境省(EPA)によって「ヒトにガンを引き起こさない化学物質」に分類されているのが現状だ。
ラウンドアップに添加された補助成分が遺伝子を傷つける!?
小型飛行機で散布される除草剤
2000年頃には、イタリアの国立ガン研究所が「ラウンドアップに添加されている補助成分(不活性成分)が遺伝子を傷つける」と報告。その後不活性成分「非イオン系界面活性剤ポリオキシエチレンアミン(POEA)」が、グリホサートの3倍以上毒性が強いということがわかってきた。
農薬にどのような不活性成分が使われているかは「企業秘密」であるとして、明らかにはされていない。しかし一部の研究者たちは、グリホサートとPOEAの混合物であるラウンドアップは「グリホサート単独の場合と比べて明らかに毒性が強い」として、「補助成分を含めたラウンドアップの安全性について当局は見直すべき」と主張している。