まさかの「ハンコ推し」な上に就任早々自身のサイトが閲覧不能になるなどぶちかましてくれた竹本直一IT担当相。(時事通信社)
過去に不祥事や失言が問題になった議員が次々と入閣した第4次安倍再改造内閣。自身の公式ツイッターでブロックを連発する河野太郎氏が防衛大臣に、実績ゼロの小泉進次郎氏がいきなり環境大臣に抜擢されるなど、ツッコミどころ満載だが、早々にボケをかましてくれたのは科学技術・IT担当大臣の竹本直一氏だ。
自身の公式サイトが閲覧不能になっていたことについて、「
なぜロックされているかよく分からない」と、IT担当大臣としていきなり先行き不安な発言をしたことだけではない。ご存知の方も多いだろうが、記者会見で突然「
行政手続きのデジタル化と書面に押印する日本古来のはんこ文化の両立を目指す」と言い始めたのだ。
各種機関での手続きではんこが必要となることについては、たびたび議論が沸き起こっていたが、デジタル化を推進するはずの大臣がこんなことを言い始めたのだから、疑問が浮かぶのも当たり前だ。
また、はんこ文化は
そもそも大陸から渡ってきたもので、それを「日本古来の」と表現するのにも首を傾げてしまう。
さらに問題となったのは、竹本大臣が通称「はんこ議連」の会長であることだ。こうなると公私混同もいいところ。文化というより利権を守ろうとしているようにしか聞こえず、およそ公益のことを考えているとは感じられない発言だ。
そんな竹本氏の発言にはSNS上でも批判的なコメントが見られたが、これに対して憤っているのは日本人だけではない。在日外国人たちに話を聞くと、彼らからも呆れる声があがった。
まずは日本でビジネスをスタートさせているアメリカ人男性のJさん(男性・38歳)だ。
「日本に来てから、“お役所仕事”にはいつもイライラさせられます。そのなかでも一番ナンセンスなのが書類に押すはんこです。あんなものいくらでも偽造できますし、結局身分証を見せなきゃいけなんだから、
セキュリティ面での意味はまったくありません。
今であればウェブ上でより安全かつ早くできることを、いちいち役所の窓口に行ってはんこを押した書類を出さなきゃいけない。いったい、
今は何世紀なんだと思わされます。だいたいその書類も今は
都合が悪いとすぐ役所側が廃棄するじゃないですか。これじゃ何かトラブルになったときも、何の証拠にもなりません」
はんこ文化自体を全否定するわけではないが、それを公共機関が率先して推し進めていることに対して、怒りを感じているようだ。
「最先端の分野にそれまで
まったく畑違いの78歳のおじいさんをつけるところが、日本らしいですね。今回の発言も本人はもちろん、
彼を選んでる人こそがおかしいですよ」(Jさん)