同性カップルの子育ては「超普通」。 代理母出産を経て子どもを持ったゲイカップルの「子育て論」とは

代理母とのコミュニケーションはとても重要

 アメリカで信頼できるエージェンシーを見つけ、代理母となる女性と知り合ったみっつん氏。代理母とのコミュニケーションは、思いもよらぬ感情をもたらしたという。 「(エージェンシーから)週に1回は、代理母さんと、スカイプや電話などの声を使ったコミュニケーションをとるように言われたんです。代理母さんもお子さんがいて仕事もしているので互いにその時間を作るのは大変だったけれど、実際に出産を経てみると、そのコミュニケーションがいかに大事だったかがわかった。距離が離れていても信頼関係も結べていたことを実感したし、子どもが生まれてからも連絡を取り合うという選択をしたことは本当に正解だったと思う。今ではお互いにクリスマスにギフトを贈りあったりして、『家族になった』という感覚」

妊娠・出産にはリスクがある。異性カップルもちゃんと知っていてほしい

小野春さん

 また、そうしたコミュニケーションの中で、妊娠・出産という過程やリスクを深く知ることができたことも良かったと、みっつん氏は語る。「妊娠・出産というのはリスクがあること。代理母さんには、本当に感謝の念しかない。代理母出産という形を選んだからこそ、たくさん勉強したし、学ぶことは多かった。異性カップルにとっても、妊娠・出産について学ぶきっかけになれば良いと思っている」。  以前男性との間に婚姻関係にあり出産を経験している小野氏は「この本を読んで、赤面した。私は男性と結婚して、正直、何も考えずに子どもを授かり、産んだ。自分は出産を経験している、と自負しているところはあったけれど、みっつんの本を読むとそんな自分が恥ずかしいと思うほどだった。子どもの人権や制度のこと等、妊娠・出産や子どものことについて考え尽くしている。異性カップルにもいろんな人はいると思うけれど、そこまで深く考えずに、(子どもが)出来たから産んだだけ、という人もいるだろうと思う」と、自身を振り返る。
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同性カップルの子育ては「超普通」
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