ウクライナが「投資の穴場」!? 現地で不動産購入した投資家が語るその理由とは

EU・ロシアとの関係が鍵

 同国は経済戦略としてITや仮想通貨といった成長分野に力を入れているだけでなく、ロシアの傘から逃れ、EUに接近するというのが同国の基本戦略になっているという。これは、ロシアによるクリミア半島の実効支配が今後どうなるかにもよるが……。 「ウクライナがロシアと距離を置き、EUに加盟することになれば、諸外国から同国への投資熱が高まり、経済成長によって通貨価値の上昇が予想されます。それが反映される形で、不動産価格や家賃も高騰するはずなので、売却益でも家賃収入でもさらなる利益が期待できるでしょう。しかし、先行者利益を得るためには、今のうちから投資しておく必要があります。もっとも、ウクライナ経済はロシアに依存している部分も大きいので、両国の関係が悪化すれば、成長が鈍化するリスクがあるのも忘れてはいけません。ハイリスク・ハイリターンなのです」

EUに加盟した場合魅力的になる「永住権」

 

スーパーマーケットは売り場面積が広く、品数も豊富なので見て歩くだけでも楽しい。観光のついでに、思わず立ち寄りたくなる

さらに、内藤氏が挙げるもう一つのメリットが永住権の存在だ。実はウクライナでは、10万ドル以上投資した外国人には無期限の永住権が与えられる。

購入した物件からはキエフ市街を一望できる。ヨーロッパの都市らしく、近代的な高層ビルとともに美しい歴史的建造物が並ぶ

「まだ可能性は低いですが、もしウクライナがEUに加盟すれば、EU諸国の永住権を得られることになります。ウクライナ投資というと、懐疑的な目で見られがちですが、メリットは非常に大きい。不安材料もあるものの、個人的な感覚としてリスクはアジアの新興国への投資と同程度といったところでしょうか。それでいて、期待できるリターンは大きい。ヨーロッパに自分の資産を持つのは夢があるし、何よりウクライナは投資先として面白い。1000万円程度のカネであれば、投じる価値は十分あります」

最貧国の一つとはいえ、やはりそこはヨーロッパ。みすぼらしさを感じさせない美しい街並みはパリのよう。東欧美女と足取りも軽く

【内藤 忍氏】 経済評論家・投資家。マネックスグループ各社の代表などを経て「資産デザイン研究所」を設立。海外不動産や現代アートなど、投資対象は多岐にわたる。投資に関する著書多数。メールマガジンは読者4万人以上 ― 金持ちだけが知っているウクライナ不動産 ―
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