しかし誰でも簡単に副業ができるわけではない。副業として働く上で留意しておくべきことは多くある。
「本業との両立は自己管理能力が肝になる。スケジューリングや体調管理など、今の自分が置かれている状況を把握してセルフマネジメントしていくことが大切」(伸氏)
また、自分は何ができるのか。自分の強みは何なのかを言語化しておくことも、継続的に仕事を受注できるポイントであるという。
申氏は、「自分の得意領域が明確な人ほど、仕事にアサインされやすい。得意なことは仕事や様々な経験を通して見つかるもの。プロボノワークやイベント運営など、とにかくまずは色々なことにチャレンジしてみると良い」と副業を始めるための心得について説いた。
さらに、副業ではなく「複業」として捉えるマインドセットが大事であるという。
「副業といえども、仕事に対してコミットすることが大事。企業側は副業として仕事を切り出しているとはいえ、中途半端な意識では良い成果は生まれない。副業を始めたからにはやることをやって、自分をマネジメントしていく心構えを持つべき」と申氏。
自分のできる・できない領域をはっきりさせて、取り組むべき仕事かを見定める力も必要になってくるだろう。また、副業の雇用形態として多い業務委託は、労基法が適用されないので、労働時間の超過や雇用保険など全てセルフマネジメントする必要性がある。
本業と副業の労働時間が、キャパシティを超えそうと感じたら仕事の調整を図る。労災や雇用保険の代わりに、
フリーランス協会の保険制度を利用するのも手。副業を成功させるには、自己管理を徹底して行うことが、副業をやる上での大切な心構えなのかもしれない。
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている。