アセアン北レスでは2号ビール(主に海外輸出用の製品)以外の種類も混在して提供されている大同江ビール
7月11日、北朝鮮の大同江ビールを中国から輸入販売したとして19歳の少年が書類送検された。理由は、日本は北朝鮮への経済制裁で北朝鮮を原産地とするあらゆる貨物の輸入を禁止しているからだ。(参照:
北朝鮮ビール不正輸入容疑で少年書類送検 高値で転売|朝日新聞)
世界的にうまいと評価される大同江ビールを日本で味わうことは、まだまだハードルが高そうだが、そんな大同江ビールがなんと7月中にもタイのバンコクの北朝鮮レストラン(以下、北レス)に登場するとことを北レススタッフから教えてもらった。
在留邦人10万人を超え、多くの日本人が訪れるバンコクにある北レスで、大同江ビールを北朝鮮へ行かずして楽しむことができるのだ。
バンコク・スクンビットソイ26奥にあるヘマジ(日の出)館。左が筆者イチオシの李同務
本サイトでも紹介したAKB48の日本語曲などを披露する北レス「ヘマジ館」へ6月末に訪れたときのことだ。
著者がバンコク北レスの絶対エースと勝手に呼ぶ李同務(トンム)が、
「7月から大同江ビールが登場しますよ」
と衝撃の一言を口にしたのだ。
著者的に世界一の北レスと自認するヘマジ館であるが、最近ステージショーの開催率が悪く、やや残念に思っていたところへの予期せぬ朗報となった。
タイへ大同江ビールが上陸するのは初と思われる。しかし、実は、すでにラオスやカンボジアなど周辺国の北レスでは大同江ビールがこっそりと提供されておりSNSにも投稿されている。
ちょうど同時期の6月末にハノイ(ベトナム)、プノンペン(カンボジア)、ヴィエンチャン(ラオス)で営業している北レス全店を調査する知人へ情報提供していたので、大同江ビールの有無と価格なども調べてもらった。
結果、6月末の時点で、
ハノイ2店舗、プノンペン4店舗 、ヴィエンチャン1店舗が営業していることが確認できた(北朝鮮人スタッフがいる店舗のみカウント)。現地店舗で、北レススタッフに他の店舗を聞き出す方法で他店の場所を探したそうだ。
全店で大同江ビールの販売を確認。しかし、いずれも
メニューには載っていない裏メニューのような扱いだった(メニューにはないがパンフレットでは紹介されていたりはする)。
プノンペンの北レス、「平壌ウンハス(天の川)レストラン」。店内のパンフレットには大きく大同江ビールを紹介している
ハノイの1店では大同江ビール1本10ドル(約1080円)、プノンペンやヴィエンチャンの各店舗でも同等金額で提供されていた。