TODOリストを作ったら、それを「いつ」「どれくらいの時間をかけて」やるのかを明確にしてカレンダーに落とし込む必要がある。
TODOリストのままでは、できなかったことを明日に回すクセがついてしまったり、どの仕事にどれくらいかかったのかがわからなくなる。そうして結果的に仕事に対するコミットメント能力が下がってしまう。
また、TODOリストをカレンダーに落とし込むことで、TODOレベルで期限を作ることになるので、シンプルな作業に集中できる。
人間の集中力は長時間続かないので、このような短期間集中のインターバルトレーニング形式の仕事方法のほうが高い集中力や生産性を維持できる。逆に仕事レベルで期限を決めてると、小学生の夏休みの宿題みたいに最後に追い込まれてしまうようになる。
また、カレンダーにTODOを登録しておくと、今の自分が未来の自分の仕事を管理しているメタ認知的感覚で客観的に仕事を管理することができる。「今日は頑張ったから、明日は少しご褒美をあげよう」と、今すぐほしくなる誘惑も未来に設定しておくことで、サボりたくなる気持ちを抑えることもできる。
現在、多くの生産性を高める手書き手帳は、TODOリスト→カレンダー記載の流れを作るように設計されつつある。ただ、デジタル手帳だと、TODOリストとカレンダーが別々のアプリだったり、ユーザーに流れを作るよう設計されていないことが多いので、TODOリスト→カレンダーの流れが生まれない。
TODOリストとカレンダーの連携を実践したいのならば、個人的にはoutlookがオススメだ。
筆者は「仕事ツールへのこだわりが強いんですね」とよく言われるが、確かに心理学的に生産性や成長スピードを高めるために必要なことができるツールへのこだわりはかなり強い。ほしいものがないときは自分でプログラミングして作っていた時期もあった。
outlookはカレンダー機能だけでなく、evernoteと連携しておけばリマインダーまでoutlookカレンダーに登録される。これが、かなり便利なのだ。会議の議事録や思いついたTODOは全てevernoteに登録しているのだが、リマインダーを設定しておくことで、いつに何をやるかカレンダーに統合されて一覧できる。なので、一日ですべきタスクが崩壊することが少ない。
コンサル業や執筆、講演、ショーなどマルチで活動していると、一人でやるべき作業と会議などの人と会う時間を確保できなくなってくる。しかし、outlookでカレンダーとTODOを管理するようになって、スケジュール管理のストレスがかなり軽減された。
もしまだ、TODOリストで終わらせている人は、カレンダー登録をするところまで、一歩踏み出してみてほしい。間違いなく、ほかの人よりも生産性や成長スピードが高まるだろう。
【参考文献】
『行動意思決定論』M・H・ベイザーマン/D・A・ムーア