薬物依存や副作用が危惧されるベンゾジアゼピン系薬剤、世界的な注意喚起アクションが行われる

服用を続けて、歩行機能を失うほどに衰弱

BZD写真

7月11日、厚生労働省で職員と当事者との対話を終えた、世界同時多発ベンゾ注意喚起アクション呼びかけ人のダグラス・ウェインさん(中央)、BZD被害を訴えるTシャツを着た藤永マキさん(右)、筆者(左)

 毎年7月11日は「世界ベンゾ注意喚起の日」とされ、アメリカ・フランス・デンマークなど世界同時アクションが行われている。日本でも、厚生労働省にて医薬生活衛生局、社会援護局、障害保健福祉部、精神・障害保険課の課長補佐はじめ診療報酬部門の職員等5名と、25名ほどの当事者や支援者が1時間半にわたって対話を行った。  呼びかけたのは、在日ニュージーランド人のダグラス・ウェインさん。ダグラスさんは2000年、日本の耳鼻咽喉科で中耳炎と診断され、処方された薬の中にBZD系向精神薬があった。  服用を続けていたところ、ダグラスさんは歩行機能を失うほど衰弱して「BZD中毒」と母国で診断された。その後、断薬治療やリハビリに努め、回復までに10年かかったという。日本で最高裁まで闘って敗訴したものの、現在まで世界中にBZD問題を伝える活動を続けている。

BZDは「ハイリスク・ハイコスト・マイナスリターン」

 光線過敏症の当事者、くるみさんは全身黒づくめの服装で、室内でも帽子とサングラスを手放せない。彼女は、BZDの副作用と思われる目の異常を訴える患者会を立ち上げた。 「(BZD系薬剤によって)眼瞼痙攣という目の症状が起き、暗い部屋から外に出られなくなります」(くるみさん)  辛いのは、BZD系薬剤を飲み続けて症状が出たからといって、急に薬を止めるとさらに悪化するということだ。 「理想の医療は、『低リスク・低コスト・ハイリターン』しかし、BZDは『ハイリスク・ハイコスト・ノーリターンよりもさらにマイナス』。お金の無駄遣いなんです。日本の財政も大変な中、健康保険料を納めている国民の皆さんも、この問題の被害者です」(くるみさん)
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「薬を止めたいのに止められない」
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