夏フェス目前! 環境問題やジェンダー平等に配慮したフェスの最新トレンドとは
音楽フェスといえば、フジロックフェスティバルやサマーソニック、ライジングサンなど日本国内でも有名なものから、ブランドやメーカー主催のフェスまで様々なものがある。
また、最近ではULTRA JAPANやEDC JAPANなど海外フェスが日本に上陸していることからも、フェスカルチャーの興隆が見て取れる。
7月14日、フェスと旅を題材にした『THE WORLD FESTIVAL GUIDE 海外の音楽フェス完全ガイド』(いろは出版)の著書である津田昌太朗氏と、国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の芸術監督を務めるジャーナリストの津田大介氏がフェスをテーマにトークセッションを開催。
フェスカルチャーを様々な視点から考察していく中で得た音楽フェスのトレンド。メディアとジャーナリズムから考えるアートフェスのあり方。両者の専門分野から考えるフェスの未来について意見が交わされた。
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最新のフェストレンドとは?
津田昌太朗氏は、「最近のフェスのトレンドの1つに環境問題に注目している側面がある。例えば、ペットボトルのごみが出ないように、プラスチックフリーを掲げた取り組みが見られる。アーティストラインナップが書かれたプラカップなど、そのまま持ち帰えれるので記念にもなる」と環境問題対策について触れた。
日本ではいかにゴミの分別を図るかに焦点が当てられているが、海外ではそもそもゴミを出さないように配慮していくのが潮流になっている。こういった試みがスタンダードになっていき、持続性あるイベント運営にも繋がっていくのではないだろうか。
そして、音楽フェスはテクノロジーとの相性も良いという。「大勢の人が集まるので、テクノロジーを生かしたサービスの実証実験を行うのはちょうど良い」と津田昌太朗氏は説明した。
日本では電子チケットやキャッスレスなど、イベントやフェスにおいてテクノロジーを活用する場面が増えている。今年のフジロックでも2020年の商用化に先駆けて、5Gを活用したブースが登場するとのこと。
5Gが一般化すれば、フェスのように大勢集まる場所で回線が混み合い、通信速度が遅くなる心配も皆無になる。テクノロジーの進化がフェス自体の楽しみ方にも影響してくるのだ。
さらに今後は、アーティストや音楽レーベル主催のフェスがこれから増えてくると説いた。
「日本では、海外よりも先にアーティスト主催の音楽フェスが多く開催されていた。フェスに誰が出るかも大事だが、これからは誰が主催するかということにも注目が集まるだろう」
イベント制作会社が中心となって国内外からアーティストを招聘するのではなく、レコード会社や音楽事務所が主体となって開催していく。このようなトレンドが、世界にも広がっていくと語った。
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