法案延期会見を受けてのアグネス・チョウのツイート
即座に民主化運動の象徴的存在、周庭(アグネス・チョウ)がデモの予定に変更がないこと、あくまで法案の撤回を求めること、林鄭月娥の辞任を求めることなどの4項目をSNSで発表した。
市民たちはファイティングポーズを一切変えなかった。
立法会への回廊では今日も、市民たちが絶え間なく賛美歌を歌っていた。
いつものAirDropに加え、明日のデモのビラを配っている女性がいた。
撮影してもいいか尋ねると、彼女は顔を隠さなかった。
まっすぐな瞳の奥に、静かに燃える覚悟を見た。
市民デモのビラを配る女性は顔を隠さずこちらを真っ直ぐに見つめていた
明日のデモにどれだけの人が集うかが、これからの香港の分水嶺になる。
ここにいる誰もがそう考えていることが伝わってきた。
そこで沖縄からのもうひとりの友人、朝日と合流した。
彼との出会いは昨年4月、苛烈を極めた辺野古ゲート前500人行動だった。
骨折者も出した警察の排除をかいくぐり、若いウチナーンチュの青年がたったひとりで辺野古に来てシャッターを押している姿に驚いた。
辺野古にもいたオキナワンボーイ、朝日
沖縄と香港、共通点ばかりあげてきたが唯一真逆なのは、年齢層だ。
プロテスターの若者と高齢者の割合が真逆なのだ。
そんななか、辺野古で若い彼の存在はとても目立っていた。
話しかけると、もともとTwitterでつながっていたそうで、ハンドルネームを言われると、ああ!きみかあ!!という感じですぐに意気投合した。
それから彼は県民投票の会で署名集めをし、デニーさんの知事選では青年局にいた。元山仁士郎のハンスト現場ではほとんど寝ずに仁士郎を支えていた。
彼の足取りは、近年の沖縄の政治運動が座り込みだけではなく、若者たちにも活動の場を広げていく過程とリンクして見えた。
頼んでいた煙草数箱を朝日から受け取った。
香港の煙草は僕には合わなかったので、あらかじめ頼んでおいたのだ。
緊張状態の異国の地で額に汗してシャッターを切る朝日の横顔に、「どこへいくオキナワンボーイ」というコザロックの名手、知念良吉さんの名曲が浮かんだ。
折しもどこかの新聞が「沖縄と香港の政治状況はまったく違う」というような慌てた記事を出し、ネトウヨたちは「香港はまともな選挙が行われないが沖縄では行われている」と鬼の首をとったように騒いでいた。
しかし、沖縄で行われた選挙の結果は果たして反映されていると言えるか?
まして県民投票を阻害しようとしたのは日本政府の指示を受けた比例復活のゾンビ自民党議員だった。
そしてその県民投票の結果も無視されているじゃないか。
稲嶺進さんの名護市長選なんて人口6万人の市の選挙に首相官邸が何億もの金と人材をつぎ込んでねじ伏せたんだ。
稲嶺さんの朝のジョギングにすら、内調が尾行していたんだよ。
それが本当に民主主義の選挙と胸張って言えるのだろうか?
やはり民主主義を破壊しようとしている点で、中国政府も日本政府も同質ではないか?
さらに言えば、コリアンルーツで日本生まれ日本育ちのLEEJには、生まれてこの方、選挙権というものが与えられたことがない。
僕らと同じく定められた税金を納めているのにだ。(いや、多分僕よりLEEJほうがたくさん税金を納めている気がする。)