<まんが/榎本まみ>
夫(40代)から「出て行け!」と怒鳴られ、妻(40代)は、幼子2人の手を引いて実家に戻った。その3日後、
「俺が悪かった、反省している。やり直そう」
とLINEが来た。「反省」は今回が初めてではない。到底、信用できない。しかし、まだ子どもたちも小さいし、父親が必要だろう。離婚した場合の経済的な不安もある。妻は迷った。戻ろうか、今度こそ、離婚しようか……。
モラ夫にとっての「謝罪」は「もうこの話題は終了」!?
モラ夫を相手として、一般的に、以上の状況はどう考えるべきか。
例えば、妻が謝罪したとしよう。モラ夫は、「本当にわかっているのか」「心からの謝罪がない」などと執拗に絡み、同じネタ(多くの場合、些細なこと)で何度も謝罪させる。
ところが、「俺が悪かった、反省している」とモラ夫自身が謝罪した場合、その後の対応は全く異なる。妻が、さらに非難を続けたとしよう、モラ夫は、「何度謝らせたら、気が済むんだ!」と逆切れする。
すなわち、誰の「謝罪」かで、その意味が異なるのである。
妻の「謝罪」は、タコ殴りのゴングである。これでもかと怒鳴り、謝らせ、土下座させる。或るモラ夫(40代)は、自分は椅子に座り、妻を床に土下座させ、「反省している証拠に俺の足を舐めろ」と命じた。
モラ夫の謝罪の場合、その話題終了の合図である。「悪かったな」と怒気を含んで言われて、「本当に悪いと思っているの?」などと聞こうものなら、「今、謝っただろ」などと怒鳴り返される。