富裕層でなくてもできる「エンジェル投資」。将来有望なベンチャーに投資してみよう

 数千万円単位の元手が必要だったエンジェル投資が10万円程度から始められる!? そんな少額エンジェル投資とも言える金融商品が株式投資型クラウドファンディングだ。その魅力はどこに? 投資家たちを直撃した!

会社員でもできる[エンジェル投資]で10倍増を狙え!

 エンジェル投資家と言われて誰を思い浮かべるだろうか? アマゾンの創業者であるジェフ・ベソス氏はツイッターなどの有名企業に出資してエンジェル投資家としても大成功した人物だ。グーグルの創業メンバーであるマリッサ・メイヤー氏もシリコンバレー発の名だたるベンチャーの出資者として知られる。自ら立ち上げたビジネスでひと財産築き、将来有望なベンチャーに投資してさらなる資産を築いてきた成功者たちだ。  そんなエンジェル投資家に誰でも簡単になれる方法がある。「株式投資型クラウドファンディング」(以下、株式型CF)だ。ネット上で不特定多数からお金を集めるCFには、金銭的な見返りを求めない「寄付型」や、集めた資金を貸し付けてリターンを得る「貸付型」などさまざまな形態がある。「株式型」もその一種。従来では投資が難しかった非上場企業に少額から投資する金融商品だ。株式型CFサービス「FUNDINNO」を運営する日本クラウドキャピタルの柴原祐喜社長はこう話す。

株式型CFの仕組み・複数の投資家が少額ずつ出資して非上場企業に投資する点に特徴あり

「’15年に金融商品取引法が改正され、第一種少額電子募集取扱業務という形でネット上を通じて資金を集めて非上場企業に投資するサービスが解禁になりました。当社はその業務を手掛ける第1号業者として、これまで70社以上の案件を手掛けて、57社が募集枠を上回る資金調達に成功。その累計投資額は21億円になります。8年前から開始したイギリスではベンチャーキャピタル(VC)の投資額と同水準にまで株式型CFの投資額が膨らんでいるだけに、日本でも今後の成長が期待できる分野と言えるでしょう」

イギリスではVCに匹敵する規模に……’11年に株式型CFが導入されたイギリスでは年々調達額が増加していき、’16年にはVCの投資額と並ぶ規模にまで成長

成長を共にできるワクワク感がエンジェル投資の醍醐味

 いまだ規模は小さいが目ざとい投資家は続々と投資を開始している。そのため「3分で募集枠が埋まった案件もある」(柴原氏)というのだ。不動産で7億円の資産を築き、エンジェル投資家としても活動する依田泰典氏が話す。 「これまで6社のベンチャーに2000万~3000万円ずつ投資してきましたが、株式型CFなら10万円程度から始められる。金商法上、株式型CFを通じて1社に投資できる年間の上限が50万円と定められているからです。この手軽さは最大の魅力。将来大化けするかもしれない企業と、たった数十万円で接点を持ててしまうんだから。上場企業への投資と違って、小さなベンチャーだから出資者である我々の力が成長に繫がる可能性もある。株式型CFで出資したのはまだ1社だけですが、私がそれ以前にエンジェルとして投資してきた6社には有望な販売先を紹介したり、広報を担当したりと支援してきました。そうして成長を共にできるワクワク感がエンジェル投資の醍醐味で、株式型CFでも味わえるんです。もちろん、IPO(新規公開)などによる大きなリターンも期待できる」  いまだ国内では株式型CFによる資金調達後にIPOした例はないが、実現すればリターンは無限。ただし、ほかにも出資者がリターンを享受できるチャンスはある。 「M&Aとバリューアップです。出資先がどこかに買収されれば、株の評価額が大幅に引き上げられるケースがあります。一方で、バリューアップは、株式型CFを通じて資金調達した企業が、その後ベンチャーキャピタルや大手ファンドの出資を受け入れるパターン。成長を続ける企業に後からファンドが入ってくれば、おのずと1株当たりの発行価格は引き上げられ、株式型CFの出資者の持ち分評価額も上がることになります。株式型CFで先行するイギリスでは10万ポンドを調達したウェブ制作会社に対して、大口のエンジェル投資家が株の買い付けを希望して5年で900%値上がりしたケースも。我々が扱った案件のなかでも株式型CFで’17年12月に約3000万円調達した漢方生薬研究所という会社が、今年6月28日付でファンドの出資が入り、評価額が1年半で1.5倍に値上がりしました」(柴原氏)
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優待・エンジェル税制というメリットも
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