物を壊してストレスを解消できるサービスが今年5月、日本に初上陸した。その名も「リーストルーム」。「リースト」は Release of Beast(野獣の開放)から作った造語だという。店舗は蔵前駅(東京都台東区)から徒歩5分ほどのところにある。
6月某日、筆者(20代女性)と編集部の20代男性で実際に体験してみた。なお筆者も同行した編集者も共に、ノルマや締め切りに追われて、多大なストレスを抱えている。
並べられたワレモノや家電を壊していく
コースは3種類から選べる。「ワレモノコース」は茶碗などのワレモノ8つを壊すことができ、料金は一人3500円。「スタンダードコース」は電子レンジなどの小型家電一つとワレモノ10個で3800円、「スペシャルコース」は小型家電2つとワレモノ20個で6000円だ。
どのコースもひとグループの人数が増えるにつれて、一人当たりの料金が安くなる仕組みになっている。
実際にモノを壊す前に、服の上からつなぎを羽織った。ヘルメットや手袋も着用し、靴には靴袋を被せる。サンダルやヒールを履いている場合は、靴下とスニーカーを貸してもらうことができる。これなら万が一ガラス片などが飛び散っても安心だ。実際、5月1日にオープンして以来、ケガをした人はいないという。
物を壊す方法は自由だ。壁に投げつけてもいいし、バットやゴルフクラブで叩きつけてもいい。マネキンも自由に殴ることができる。しかしいざ「どうぞ」と言われても、戸惑ってしまうのが正直なところだ。普段は“物を壊してはいけない”と思って生活しているのだから……。
恐る恐るマグカップを投げつけると、普段は禁じられていることを「やってしまった」という背徳感があった。一つ二つとマグカップを投げるうちに興が乗ってきて、気が付くとゴルフクラブで夢中になって電子レンジを壊していた。思いっきり暴れた後は、何とも言えない爽快感を味わえた。
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同行した編集者はのっけからトップスピードで次々と破壊していく。普段ため込んだストレスが爆発したようだ。壊し終わった後は「かなりすっきりした」と話していた。
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