秋田市のイージスアショア配備予定地に津波対策の「かさ上げ」が必要と判明。防衛省の“意図的な隠蔽工作”か

“米国製兵器爆買い”政策についての国民的議論を

防衛省の担当者

候補地の陸上自衛隊新屋演習場(秋田市)が津波水没想定域で「かさ上げ」が必要であることを認めた防衛省の担当者。しかし調査報告書には「津波対策が必要」との記載は抜け落ちていた

「イージスアショア虚偽調査 武器爆買問題」と銘打った野党合同ヒアリング初会合の冒頭、原口一博・元総務大臣はこう挨拶した。 「イージスアショアについては説明会資料の誤りの問題だけではない。まさに配備ありきで、いかにズサンなことをやってきたか。『FMS(フォーリン・ミリタリー・セールス)』については『爆買い』という言葉になっていますが、購入ありきと言わざるを得ません。(イージスアショアに加えて)オスプレイにしても、F35Aにしてもグローバルホークにしても、本当に日本の防衛に資するものなのか」  この野党合同ヒアリング発足を機に野党が「イージスアショア購入の原点に立ち返って再検討をすべきだ」と呼びかけることで国民的議論が巻き起こる可能性が出てきた。初会合翌日の6月14日には、野党合同ヒアリング有志が秋田市の現地視察を行った。  秋田が“発火点”となって、“米国製兵器爆買いありき”の政策への怒りが全国に広がり、参院選の一大争点になる兆しが見えてきたともいえる。今後の与野党の攻防から目が離せない。 <取材・文・撮影/横田一> ジャーナリスト。小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に関する発言をまとめた『黙って寝てはいられない』(小泉純一郎/談、吉原毅/編)に編集協力。その他『検証・小池都政』(緑風出版)など著書多数
ジャーナリスト。8月7日に新刊『仮面 虚飾の女帝・小池百合子』(扶桑社)を刊行。他に、小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に関する発言をまとめた『黙って寝てはいられない』(小泉純一郎/談、吉原毅/編)の編集協力、『検証・小池都政』(緑風出版)など著書多数
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