安倍政権と蜜月の関係を築く一方で、統一教会・韓鶴子総裁が日本の幹部に下していた仰天指令

何がカットされていたのか

 筆者が入手した教団内部資料には、この時の韓鶴子の“み言”の最重要箇所がまとめられていた。以下をよく読んでほしい。HJグローバルニュースやU-ONEニュースではカットされていた文言が多々あることが判るだろう。  ちなみに「この国」とは韓国のことであり、“み言”に挟まれた「(原爆が落ちました)」「(そうです)」「(はい)」「(思いませんでした)」はそれぞれ、修練会に参加していた日本の幹部たちが一斉に応答している台詞だ。 「3日間、悔い改めをたくさんしましたか。皆さんは、国家の復帰に対してどのようにすれば責任を果たせるかについて、たくさん努力して考えたことでしょう。来年は(3・1独立運動以来)建国100周年となる年です。この100年の期間に多くの出来事、悲劇的な事情がたくさんありました。その中心の張本人だった国は、第2次世界大戦直後の4大国であったけれども、もちろん日本もありました」 「1945年にこの国は日本から解放されました。その日本はアジアと世界を自分たちが取ると考えて、1941年には米国を相手にして真珠湾を攻撃して失敗したでしょう。大した民族です。おそれ多くも、アジアで大国だと言うロシア、中国も恐れる米国を相手にしたのです。それで結果は1945年に広島に何が落ちましたか。(原爆が落ちました)。その歴史的事実に対して、日本の悲惨な環境だけを考えるのではなく、その背後を考えなければなりません。悔い改めなければなりません。どのように間違ったのか、悔い改めなければなりません。」
教団内部資料

広島への原爆投下を引き合いに悔い改めるよう迫る韓鶴子総裁の“み言”(教団内部資料/下線は筆者)

「民主主義と共産主義の対立、これは人間が責任を果たせなかったのです。このような状況から更に、特にアジアについて見るとき、日本はたくさんの過ちを犯しました。このような歴史に対して、この民族は多くの義人が命をかけました。この独り娘が成長して、責任を果たすことができるそのような年齢が16、7歳です。そのことについてみてみる時、この国には、独立のために叫んだ柳寛順という烈士がいます。16歳で抱いた、その志は変わりませんでした。それで、日本がその柳寛順をどのようにしたのですか。人間としては、さらには世界の民主主義が全世界的に広がっているそのときに、人間としては、更に女性に対して、そのように残酷にすることはできません。そうでしょうか、そうではありませんか?(そうです)誤まったことがあまりに多くあります。」
街頭行進

合同結婚式日本人妻たちによる“抗日運動の烈士”柳寛順の精神を継承する街頭行進を報じる韓国世界日報(2019.3.31)

その国の最高指導者を屈服させる

「皆さんは、必ず国家の復帰の責任を果たすと決意しました。国家の復帰の責任を果たすにおいて、まずはその国の最高指導者を(私たちの教えで)打ち負かさなければなりません。屈服させなければなりません。何を言っているか分かりますか。そのために、私が多くのことをしてあげたではないですか。日本が世界に目を向け、アジアを考えることができるように、その様に教育しているではないですか。皆さんが今や、堂々と日本が進むべき道に対して、見せてあげ、教えてあげ、教育しなければなりません。そのため、家庭連合の祝福を受けなければならないと教育しなければなりません」 「歴史を通じても、私たちは見てきたではないですか。天の前に責任を果たすべき民族や人が責任を果たせない時に、どのような蕩減を受けてきたか、私たちは、見てきたし、知っています。そうであれば、皆さん、皆さんは日本に責任を負った人たちです。日本を愛する人たちです。そうであれば、日本が責任を果たすことができるように、最高責任者からひっくり返しておかなければならないですか、そうですか、そうではないですか。」
韓鶴子総裁の“み言”(教団内部資料)

国の指導者を打ち負かし屈服させひっくり返しておくよう指示する韓鶴子総裁の“み言”(教団内部資料/下線は筆者)

「今や日本の世界日報も、政治活動をするにおいて、教育材料とし勉強することができるように、そのように新聞社が発展しなければなりません。ここに世界日報の社長来たの?。名前も希望も出せない世界日報となっては、その名前が恥ずかしいです。世界日報は、世界を教育する新聞とならなければならないのに。政治界、学界、知識人たちが、まず第一に見る新聞として作らなければなりません、わかりましたか?」 「今まで国民連合や、勝共連合は何をしたの。これからは責任を120%果たすUPF活動とならなければなりません。(はい)返事だけせずに、深刻(原文ママ)に考えてみなさい。聖和6周年を迎えたのに、6年前、そのようにお父様が行かれると思いましたか。思いませんでしたか(思いませんでした)時を逃してはいけないのです。どれだけ切迫していて、一方では希望に満ちた勝利を堪能することができるこのような祝福を下さったこの時に、皆さんが奇跡をつくりださなければなりません。奇跡、わかりましたか?」
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日本の総理大臣は韓鶴子に侍る存在!?
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