「お母さんはもっと自由でいい」。女性を苦しめる母親像は「つながり」を持つことでアップデートできる

「子どもはお母さんと一緒にいるのが一番いい」「家事と育児は妻がやること」など、社会的な決めつけによって女性が生きづらさを感じることがある。  しかし、そうした考えは、時代の流れとともに変わっていくのが自然だ。  既成の母親像を見直し、自分らしく生きる女性たちを増やそうと今年2月、「母親アップデートコミュニティー」(以下、HUC)が立ち上がった。ソーシャル経済メディア「NEWS PICKS」ユーザーが有志でつくったグループで、オンラインでの活動のほか、イベントも主催している。  国内外から集まる約130人のメンバーをリードする鈴木奈津美代表に、同グループが思う「新時代の母親像」を伺った。

「母親だから」の言葉に縛られていた

 鈴木代表は、4歳の男の子を持つ女性。かつては社会的に求められる「母親像」に苦しんだ経験があった。長男を出産後、約半年後に仕事に復帰。その際には「家事、育児、仕事の全部を100点満点で頑張らないといけない」と思い、無理を続けた。  保育園の送迎、仕事、帰宅後は食事の準備、お風呂、寝かしつけの後は深夜まで仕事をする日々を送った。当然ながら睡眠不足に陥り、仕事中に高熱を発して寝込んだこともあった。鈴木代表は当時のことを、 「冷静に考えたら、かなりきついスケジュールですよね。でも当時は『お母さんってそういうものだ』と思っていたんです。家事と育児を夫に任せると、『夫に任せて、自分はダメな母親なのではないか』と落ち込んだこともありました」 と振り返る。

「子どものお迎え=母親の仕事」に疑問

 そのような生活を送るうちに、鈴木代表は、「自分は本当にここまでする必要があるのか?」と疑問を抱き始める。 「いまの自分も、お母さんに対するイメージも変えていきたい」  こう思った鈴木代表は、2018年の夏に行動に出た。それまではSNSもほとんどせず、考えや気持ちを発信したことがなかった自分を変えるべく、ブログを立ち上げた。アウトプットを通じて、外の世界とのつながりを持ちたいと思ったためだ。  プライベートでも勉強会に参加し、自分がいま何を思い、どんなことをしたいのかを整理した。旧来の母親像についてモヤモヤを抱いていたところに、鈴木代表の人生を変えるイベント案内が舞い込む。 「メディアアーティストの落合陽一さんがMCを務める”WEEKLY OCHIAI”(※)の観覧席募集を見つけたのです。テーマは『母親をアップデートせよ』で、自分の課題とマッチしたんです」 (※)「NEWS PICKS」のライブ動画番組。同番組では、毎週1つずつテーマを決め、どのようにアップデートするかを議論している。  鈴木代表はすぐさま観覧席に応募し、見事当選。会場には、母親になってからの生き方を模索する女性たちが50人ほどいて、まず「自分の課題」を色紙に書いてから子育てやキャリアなど5つのテーマについて議論をした。この際、代表が書いたのが、「お迎え=母親の仕事からの脱却」だった。 「観覧のスタートは、午後10時。子どもがいるから夜の外出はできないと決めつけていた自分を文字通り『アップデート』できました」
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令和の母のキーワード「3つのS」
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★HUCは今年7月6日、都内で「子連れ100人フェス」を開催する予定だ。「100人いたら、100通りの生き方があっていい」「みんな違って、みんないい」ことを、子どもと一緒に体験できる。

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