あの店も新規参入!外食チェーンで巻き起こる「天ぷらブーム」、その行方は?

全国各地の外食チェーンが「天ぷら」に参戦

 前回、「天ぷらのファストフード化」に挑戦する新業態「天ぷらスガキヤ」を紹介したが、その中で「スガキヤ」は過去にも天ぷら店の展開を目指したものの、軌道に乗せることができなかったことを述べた。  天ぷら業態での失敗を経験したことがある同社がここに来ての「業態再興」となったのは、全国各地の外食チェーンが「天ぷらチェーン」の展開を開始し、徐々に勢力を伸ばしていることも大きいであろう。
スガキヤの天ぷら

全国各地で相次ぐ大手外食チェーンの「天ぷら参入」。果たしてその行方は…?(写真は「天ぷらスガキヤ」)

一番の成長株も!安くて速い「ファスト天ぷらチェーン」

 全国チェーンの天丼・天ぷら専門店市場はロイヤルホストを展開する「ロイヤルHD」が大都市部を中心に展開する「てんや」(2019年3月現在、国内208店・海外22店)が独占状態にあった。  しかし、近年は大手外食チェーンが相次いで天ぷら業界への参入を開始しており、店舗網を広げつつある。
業界最大手の「てんや」

永年に亘って業界最大手の「てんや」。丸紅傘下だったが現在は「ロイヤルホスト」を経営するロイヤルグループに属する

 そのうち、目下一番の「成長株」となっているのが、和食ファミリーレストラン「和食さと」で知られるSRSホールディングス(旧・サトレストランシステムズ、大阪市)が手掛ける「天丼・天ぷら本舗 さん天」だ。 「天丼・天ぷら本舗さん天」は、2012年に大阪市に1号店を出店。300円台の「海老天丼」を提供するなど「低価格路線」により店舗網を拡大し、僅か6年で関東から四国にまで全国43店舗(2019年5月現在)を数えるまでに急成長を遂げた。 店舗立地も都心型から郊外型まで様々で、今や同社にとって、「和食さと」、2016年に買収した定食チェーン「宮本むなし」に次ぐ「フラッグシップ業態」となりつつある。
さん天

「和食さと」のSRSが手掛ける「さん天」(大阪市)。和食さとと同様、郊外型が中心だが都心部にも店舗を持つ

 このほか、牛丼で知られる「松屋フーズ」(武蔵野市)も2016年から「ヽ松(てんまつ)」という名称で天ぷらチェーンの展開を開始しており、朝定食が300円台から(伊勢佐木町店)など、やはり「低価格路線」が特徴だ。ヽ松は横浜市に伊勢佐木町店1店舗を出店するのみで実験的要素が強いとみられるが、てんやの向かいという攻めた立地であり、軌道に乗れば都市部を中心に全国展開に乗り出す可能性も高いであろう。  もちろん、以前紹介した「スガキコシステムズ」(名古屋市)による「天ぷらスガキヤ」(2018年6月参入、名古屋市の1店舗のみ、2019年6月に改装されて「はね天」となる予定)も、こうした「低価格路線」の一角を占める店舗の1つだ。
天ぷらスガキヤ

名古屋でお馴染み「スガキヤ」が運営する「天ぷらスガキヤ」(名古屋市)。1店舗のみで6月には改装に入るが早くも人気店となっている。

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「ファスト天ぷら」と一線を画す、もう一つの流れも
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