表情分析の専門家が見た、元KAT-TUN田口淳之介の逮捕時。なぜ笑みを浮かべているように見えたのか?

清水建二
田口容疑者

FNNプライムオンラインより

逮捕報道時の田口容疑者の表情に覚えた違和感

 5月22日に俳優で歌手の田口淳之介容疑者(33)ら2人が大麻取締法違反(所持)容疑で逮捕されました。テレビを観ながら、関東信越厚生局麻薬取締部の車両に乗せられた田口容疑者の表情に違和感を覚えた方々もいたと思われます。  このときの田口容疑者の表情はどんな心理状態の現われなのでしょうか。表情分析の視点から見解を書きたいと思います。  結論から言えば、田口容疑者は、ネガティブな心を守るために口角を引き上げているか、自信の自己演出として口角を引き上げ、正面を見つめていたのではないかと考えられます。推測プロセスは次の通りです。  分析には次の動画を用いました。 元KAT-TUN 田口淳之介容疑者ら自宅で現行犯逮捕 乾燥大麻を押収–FNNプライムオンライン

通常の容疑者と田口容疑者の表情の違い

 車両に乗せられている田口容疑者の表情は、フラッシュで瞬間的に顔が見られる場面に限られますが、終始、わずかに口角が引き上げられています。これは部分的な幸福表情です。  普通、逮捕され警察車両(今回の場合は麻薬取締部の車両ですが)に乗せられる容疑者は、概ね、肩を落とし、首を垂れ、顔を隠します。  もう少し詳しく表情について書きますと、視線と頭が下げられる動きに加え、片方の口角が引き上げられる動きが加わることもあります。これは恥や罪悪感を現す表情です。うつむく行為は内省的な状態を意味します。片方の口角が引き上げられる動きは軽蔑を意味します。このことから、うつむき+軽蔑は自分に対する軽蔑、すなわち自己卑下・罪悪感となります。  私たちが恥や罪悪感を抱くときというのは、社会的ルールから逸脱した自覚を持っているときです。  したがって、一見、非人道的な犯罪者や世間のルールなどお構いなしに見える愉快犯でも、こうした表情をしているのを観ると、自分の罪に自覚的であるということが推測されます。  しかし、こうした恥や罪悪感の表情を浮かべない容疑者・犯罪者もいます。一つには冤罪容疑者です。罪を犯していなければ恥や罪悪感表情を浮かべない傾向にあると考えられます(ただ、冤罪だとしても「こうした状況に巻き込まれた自分が恥ずかしい」「周りに迷惑をかけてしまって申し訳ない」と思い、恥や罪悪感を抱くこともあるので解釈には注意が必要です)。  もう一つは、罪を犯した意識、社会的ルールを破った意識がない容疑者です。典型的には、自身や自身が所属する集団の政治や思想・信念に基づいて「犯罪」を行った者や精神疾患などで罪の概念に欠けている者のことです。  つまり、恥や罪悪感表情を浮かべていない田口容疑者は、社会的ルールを破ったという意識が希薄なのだと考えられます。例えば、大麻に対して肯定的な意見を持っていたり、大麻使用に対して正当化できる根拠を持っていれば、罪という意識からは遠のくでしょう。
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微笑の理由―心の防衛か自己演出か?
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