スペインの左派ポピュリズム政党PODEMOS、チャベスからの資金提供が発覚して炎上。総選挙でも議席を失う

 4月28日に行われたスペインの総選挙で、ポピュリズム左派政党ポデーモス(Podemos)は29議席を失い、第4位となった。  その背景には、選挙に先立ち。同党がベネズエラのウーゴ・チャベス前大統領から同党の設立資金として7,168,090ユーロ(9億3200万円)が提供されていたことを証明する録音の内容が明るみになって現在スペインのメディアで話題になっていたことが少なからず影響していたと思われる。(参照:「El Confidencial」)  チャベスが資金提供した目的は、スペインでボリバル革命を喧伝し推進するための政党づくりであった。

2016年から囁かれていた噂

 チャベスが大統領の時に財務相を務めたラファエル・イセアがこの資金を提供したことを証明する書類に記載されているチャベス大統領と彼の署名が正真正銘であることを明らかにしたのである。が、その過程が彼と会見したスペイン国家警察官によって盗聴され、その録音内容が4月3日に電子紙『Moncloa.com』が他紙に先駆けて報じたのである。それは同時に電子紙『El Confidencial』の手にも渡っていた。  政党ポデーモスは2014年3月に設立されたが、その資金がベネズエラから出ていたという噂は2016年からあった。2017年11月のスペインの上院調査委員会に同党創設者のひとりファン・カルロス・モネデロが召喚されて、その時与党だった国民党のルイス・アズナール上院議員からこの事実を証明する核心をついた質問をモネデロは受けた。モネデロは勿論それを全面否定した。  ところが、今月になってその事実を明らかにする録音内容が冒頭で触れたように公にされたのである。その録音内容によると、2016年4月と5月にスペインから3人の国家警察官がニューヨークのスペイン領事館でチャベスが大統領の時にベネズエラの財務相だったラファエル・イセアと会見して冒頭で触れた資金が2008年にCEPS基金に支払われていたことがイセアによって確認されたのである。  イセア元財務相はチャベスから最も信頼された人物のひとりであったが、マドゥロ大統領の政権になると彼への信頼は崩れ、遂に彼は米国に亡命して米国麻薬取締局(DEA)の証人としてマドゥロ政権が麻薬の密売を行っていることを摘発するためにDEAに協力していた。だから、スペインの3人の国家警察官は亡命したイセアが在住しているニューヨークで会見したというわけである。(参照:「OK Diario」)

法改正前なので外国からの献金も違法ではないが……

 イセアがCEPS基金に支払った理由は、この基金がラテンアメリカの左派政権に政治、経済、法律などについてアドバイスするコンサルタント組織として存在し、ポデーモスの創設者であるパブロ・イグレシアス(ポデーモス党首)、ファン・カルロス・モネデロ、イニィゴ・エレホンらがこの基金を介してチャベス政権のアドバイザーとして活動していたからであった。チャベスよりCEPS基金が受け取った資金をイグレシアスらがポデーモスの設立資金に充てたということなのである。  2015年6月までスペインの政党は外国の政府や企業からの献金を受け取ることは禁止されていた。しかし、仮に献金を受けても犯罪として問われることはなかった。しかし、同年7月から刑法の改正があり、政党の幹部が外国の政党や企業から10万ユーロ(1300万円)以上の献金を受けると懲役最高4年の刑が科せられることになったのである。ポデーモスの幹部のこの716万ユーロの献金はこの刑法改正前だったので犯罪にはならない。  しかし、スペインの財政経済犯罪班(UDEF)が動いたのは彼ら幹部がそれを受領した年度の所得申告に加えていたかどうかという疑いについて調査を始めたのである。(参照:「El Confidencial」)
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背後にポデーモス潰しの謀略
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