男尊女卑をなくせば、日本の幸福度が上がる理由<モラ夫バスターな日々7>

大貫憲介

モラ夫の言動は家庭全体を不幸にし、国を不幸にする

 夫が、家長/支配者としての地位を確立すると、モラハラを行うにつき、暴力はおろか、暴言すら不要になる。夫がため息、嘆息、独り言、しかめ面、にらみつけなどで不満を示せば、「従属者」である妻は、夫の不機嫌を察知し、うろたえる。  例えば、帰宅すると、鍋の蓋をあけて、「はあ」とため息をつく。  そして、「俺は、肉が食いたいんだよ…」と小声でつぶやく。家事の至らない点、例えば、部屋の隅の誇り、窓ガラスの汚れを見つけると、「はあ」とため息をつく。  不満が強いと、「チッ」と舌打ちすることもある。妻がインフルエンザで寝こんで、頼まれた買い物から帰宅すると、妻に聞こえるように「あ~あ」と嘆く。  妻は、ため息をつかれないよう、嘆かれないよう、徐々に夫の意向を先取りするようになる。執拗なソフトモラによって、支配従属関係は、さらに強固なものになっていく。  さまざまな経済モラも存在する。レシートチェック、アイスクリーム禁止、トイレの回数制限(トイレットペーパーと水の節約)、1回で使用するトイレットペーバの長さの制限(1回、20センチまで!)、バスタブに入れるお湯の量の制限(水深25センチまでなど)、冷暖房の禁止、制限その他、家庭内でのモラ夫は、暴君のように振る舞う。  容姿モラも存在する。「女を捨てたのか」「女としてみれない」などとさげすみ、「太った」と執拗に責める。体重制限を課し、日々、目の前で体重計に乗らせる、体重モラも存在する。  このような仕打ちを受け続けると、妻は、笑いを忘れ、夫がいると、押し黙って服従するようになる。こんな家庭が幸福だろうか。  個々の家庭、ひいては社会全体を幸福にするために必要なことは、明らかである。男女平等な社会の実現である。男女がイコールパートナーとして、社会で活躍し、家庭で家事や育児に向き合うときに、日本の幸福度が跳ね上がる。そう、私は確信している。

まんが/榎本まみ

【大貫憲介】 弁護士、東京第二弁護士会所属。92年、さつき法律事務所を設立。離婚、相続、ハーグ条約、入管/ビザ、外国人案件等などを主に扱う。著書に『入管実務マニュアル』(現代人文社)、『国際結婚マニュアルQ&A』(海風書房)、『アフガニスタンから来たモハメッド君のおはなし~モハメッド君を助けよう~』(つげ書房)。ツイッター(@SatsukiLaw)にてモラ夫の実態を公開中
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