男尊女卑をなくせば、日本の幸福度が上がる理由<モラ夫バスターな日々7>

大貫憲介

モラ夫の存在は家庭不和を招くばかりか、国をも不幸にする

 私は、離婚案件だけでなく、夫婦関係の修復案件も扱ってきた。その経験から、家庭を幸福にする最大の要素は、妻子が伸び伸びと幸せに暮らしていることにあると思う。笑顔や笑い声が家庭の幸福の象徴である。それは、男性にも当てはまる。子育てをし、子どもと向き合い、子どもと一緒に笑える男性は、幸福度も高い。

 子育てを妻にだけ託すのはもったいない

 考えて欲しい。例えば、2~3歳のイヤイヤ期。自我が芽生え、自らの欲求が必ずしも叶えられず、自分の身の回りの世界の理不尽と向き合い、子どもは、泣き叫ぶ。自我と現実世界との衝突を経験しているのである。可愛いではないか。しかし、この可愛い時代は、長くても、1~2年で終わってしまう。子の日々の成長に向き合って、暮らすことを妻だけに託してしまうのは勿体ないとしか思えない。  つまり、家庭における夫婦平等(男女平等)が確立していることが、家庭の幸福に大きく寄与するのである。これは、社会全体でもいえることだろう。  国連の関連団体が、2019年3月20日に発表した世界幸福ランキングの上位3国は、フィンランド、デンマーク、ノルウェーである。この上位3国を含め、幸福度の高い国に共通しているのは、男女平等度が高いことである。2018年の男女平等ランキングは、フィンランド3位、デンマーク13位、ノルウェー2位である(世界経済フォーラム(WEF)のランキング)。すなわち、幸福度上位の国々は男女平等度も高い。  さて、日本の幸福度はどうか。日本は、健康、長寿、経済力で点数を稼いでいるものの、トータルの幸福度では58位であった。G7で断トツ最下位である。そして、男女平等ランキングは110位と、最低グループの一員である。日本の男女不平等、すなわち男尊女卑が日本の幸福度を大きく引き下げていることが窺える。

日本のモラ夫文化は形を変えて脈々と続いている

 さて、モラ夫とは、「男尊女卑を背景として、妻に対する支配を確立、強化しようとする夫」である。すなわち、自らを家長/支配者、妻を従属者と位置付け、男尊女卑(男女不平等)を家庭内に持ち込むのがモラ夫である。  私が子どもの頃、つまり昭和40~50年代は、夫が妻を殴ることは決して珍しくなかった。夫が、妻に対し、怒りまくり、長時間説教する等のハードモラも、日常の風景の一部であったように思う。  平成になり、ハードモラは少なくなっていき、ソフトモラが増えてきた。しかし、ソフトモラも、猛毒であることは前回の記事のとおりである。  つまり、ソフトモラ主体の平成のモラ夫も、ハードモラ主体の昭和のモラ夫と同様、男尊女卑の考え方を始めとするモラ文化を家庭に持込み、家庭を不幸にするのである。
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モラ夫の言動は家庭全体を不幸にし、国を不幸にする
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