どうしてもやる気が出ない……重い腰をあげる決め手があった!

集中力のスイッチを入れる「まずは10分」

 人間の意志力という体力は朝起きた瞬間が満タンで、そこからいろいろな意思決定を行うごとに減っていく。そのため、めんどくさい仕事はあと回しにするほど、結局やらなくなってしまう。面倒くさい仕事は朝のうちに片づけておく必要があるのだ。  しかし、面倒くさい仕事というのは、終わらせるのに時間がかかったり、難易度が高いため、なかなか重い腰が上がらない。  そこで、筆者が実践してみて効果があったのは、脳科学者の中野信子さんの著書に書かれていた「まぁ、10分だけやってみるか」だ。  そもそも、難しい仕事は時間がかかったり、どれくらいかかるかわからないから、手を出すのが怖いのだ。  ロケットが宇宙に飛び立つときに、一番燃料を使うのは、発射するときだと言われている。人間が仕事をするときも同じで、ひとつの仕事を続けるときよりも、やり始めるときに一番体力や意志力を使うのだ。

仕事を細分化するのにも時間がかかる

 また、ある本には「仕事を細分化することで実行しやすくする」と書かれていた。たしかに正しい方法で仕事が終わるまでにかかる時間を効率化することも可能だと思うが、細分化する作業にもどれくらい時間がかかるかわからないため、腰が重い。  たとえば、あなたが上司から「クライアント向けに来期の売り上げを予測をした資料がほしいから作ってもらえる」と言われたら、何から取り掛かったらいいのか頭を悩ませるのではないだろうか? そうして結局、あと回しになってしまうだろう。  そう思ってしまう前に、「まぁ、10分やってみるか」と、手を動かし始めてほしい。そうすると、ちょっとずつやるべきことが見えてきて、仕事が進み始める。だんだん集中力が高まっていき、気がつくと15分、25分と時間がたってしまっているはずだ。  この「10分やってみよう」は長く続けるためのテクニックではなく、最初の重い腰をあげるための方法なのだ。  明日に面倒な仕事があったり、今大変な仕事に向き合っている方は、ぜひこのテクニックを試していただきたい。 【参考資料】 『世界で活躍する脳科学者が教える! 世界で通用する人がいつもやっていること』中野信子 【山本マサヤ】 心理戦略コンサルタント。MENSA会員。心理学を使って「人・企業の可能性を広げる」ためのコンサルティングやセミナーを各所で開催。これまで数百人に対して仕事やプライベートで使える心理学のテクニックについてレクチャーしてきた。また、メンタリズムという心理学とマジックを融合した心理誘導や読心術のエンターテインメントショーも行う。クラウドワークスの「トップランナー100人」、Amebaが認定する芸能人・著名インフルエンサー100人に選出。●公式ホームページ ●Twitter:@3m_masaya ●Instagram:@masaya_mentalist
心理戦略コンサルタント。著書に『トップ2%の天才が使っている「人を操る」最強の心理術』がある。MENSA会員。心理学を使って「人・企業の可能性を広げる」ためのコンサルティングやセミナーを各所で開催中。
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