ビル・ゲイツやサンデル教授の原点。視線を外す方向が印象を変える

 聞き手の集中度・関心度を低下させないためには、句点や読点で視線を外して、間をつくることが効果がある。しかし、視線を外すと言っても、どの方向へ視線を外せばよいのだろう?

視線の外しかたは千差万別

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 会話の最中に視線を外すことは重要だ。しかし、どの方向に外せばいいのか? 上だろうか、横だろうか、あるいは、下だろうか?  こう問いかけて、自分の視線を外す方向を、スマホで自撮りしてもらおう。1分程度、自己紹介でも、仕事紹介でも、趣味の紹介でも休日の過ごし方でも、話しやすい内容であればなんでもよい。相手に向かって話してもらい、話している自分の顔を自撮りモードで撮影する。そして、そのビデオを再生して、アイコンタクトを外す方向をカウントしてもらう。  すると、人それぞれ視線を外す方向のクセがあり、一人ひとりでは偏りがあるが、私のビジネススキル演習参加者のデータを平均すると、各方向にだいたい均等にわかれる。日本のビジネスパーソンは、視線を外す方向を意識していない、コントロールしていないということが言えると思えてならない。大事なことは、無意識のうちにクセである方向に視線を外していたとしても、視線を外す方向で相手に与える印象は大きく異なる可能性があるということだ。  そこで、話し手が視線を外した方向別に、聞き手としてはどのような印象を受けるかを聞いてみた。視線を外した方向別に、もっとも多かった答えは次のとおりだ。

相手を巻き込みやすい視線の角度とは

 話し手が視線を外す方向:聞き手が受ける印象  :何か思い出しながら話しているように見える  斜め上:時計や窓の外など、ほかのことが気になっているように見える  :聞き手や話の内容を否定しているように見える  斜め下:自信がなさそうに話しているように見える  :うなずきながら、一生懸命話しているように見える  聞き手としての印象も個人差があるが、もっとも多い答えに従って、視線を外すスキルを身につければ、基本の型を身につけることになる。そこで、句点や読点で視線を下に外すという反復演習をしていく。たいてい、3回くらい繰り返していくと、勘所がわかってくる。  筆者がよく受ける質問に「下に外すとうつむいているようで、躊躇しているように思われないか」というものがある。たしかに下に外す秒数が長すぎると、ずっとうつむいているような印象を与えてしまう。  あくまで、ひと呼吸、うなずくように下に視線を外す要領だ。そして、視線を外したあとは、また、相手に視線を合わせる。 「この人のプレゼンには、なぜかいつも引き込まれる」「この人にはよい印象をもっている」という人の言動をパーツ分解してみると、適度なタイミングで、視線を下に外しているという共通点があることがわかっている。とても単純だが、パワーのあるコアスキルで、このスキルを身につけると、他のスキルも連鎖的に修得しやすくなるのだ。
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ビル・ゲイツも視線は下に外す
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