フェイクニュースとネット世論操作はいかに社会を悪化させるか。中南米の選挙に関する報告書の恐ろしさ

総合的、多角的な対策が必要

 このレポートでは次の選挙のための対策も挙げられている。政府および関係機関、通信事業者、SNS事業者、ファクトチェック組織とメディア、市民社会と研究機関、国際組織のそれぞれについて、課題と解決方法および実現方法を表形式で整理してあってわかりやすい。全てのセクターが協力関係を築き、総合的に対処しなければならないとしている。このレポートに先立って公開されたさまざまなレポートもほぼ同種の結論に至っている。政府についてより多くが割かれている点も同じだ。  だが、本当にそうなのだろうか? 次回はこのレポートで明らかになった問題点を踏まえ、世界的なトレンドに基づいて今後の可能性と対策を考えてみたい。 ◆シリーズ連載「ネット世論操作と民主主義」 <取材・文/一田和樹> いちだかずき●IT企業経営者を経て、綿密な調査とITの知識をベースに、現実に起こりうるサイバー空間での情報戦を描く小説やノンフィクションの執筆活動を行う作家に。近著『フェイクニュース 新しい戦略的戦争兵器 日本でも見られるネット世論操作はすでに「産業化」している――』(角川新書)では、いまや「ハイブリッド戦」という新しい戦争の主武器にもなり得るフェイクニュースの実態を綿密な調査を元に明らかにしている
いちだかずき●IT企業経営者を経て、綿密な調査とITの知識をベースに、現実に起こりうるサイバー空間での情報戦を描く小説やノンフィクションの執筆活動を行う作家に。近著『フェイクニュース 新しい戦略的戦争兵器 日本でも見られるネット世論操作はすでに「産業化」している――』(角川新書)では、いまや「ハイブリッド戦」という新しい戦争の主武器にもなり得るフェイクニュースの実態を綿密な調査を元に明らかにしている
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いちだかずき●IT企業経営者を経て、綿密な調査とITの知識をベースに、現実に起こりうるサイバー空間での情報戦を描く小説やノンフィクションの執筆活動を行う作家に。
 近著『フェイクニュース 新しい戦略的戦争兵器 日本でも見られるネット世論操作はすでに「産業化」している――』(角川新書)では、いまや「ハイブリッド戦」という新しい戦争の主武器にもなり得るフェイクニュースの実態を綿密な調査を元に明らかにしている
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