停滞する経済活動。自動車業界は7000人が一時帰休
不況の影響から生産市場では大半の企業が通常の生産能力の半分しか稼働させていないという状態が続いているのである。
例えば、昨年12月に企業の生産設備は56.6%しか稼働していなかったというのが判明している。それは2002年以来、最悪の生産稼働率だという。(参照:「
Political Argentina」)
それを反映しているのが自動車業界だ。この業界では7000人の従業員が一時帰休しているというのである。
例えば、プジョーは3月は1000人が一時帰休し、500人は勤務に就いているが自動車の生産ラインにいるのではなく、2020年から新車を生産する新しい生産ラインの建設に従事しているという。ホンダも3月は900人が一時帰休。ルノーは水曜から金曜を生産ストップ、その影響を受けている1500人に対して70%の給与を支給しているという。フィアットは2000人を一時帰休。GMは他社に先駆けて1月に一時帰休させていた。フォードも同様の対応をするそうであるが、その詳細が明らかにされていない。フォルクスワーゲンは昨年発表した6億5000万ドル(715億円)の投資は実施することを表明し、生産の90%は輸出に向けるとしている。トヨタも輸出の進展を図ることにしているという。昨年は毎月3000台のハイラックスを販売していたが、今年は2000台にペースが落ちているそうだ。市場の不況を配慮すると、この販売台数は悪くないトヨタでは見ているそうだ。(参照:「
iProfesional」)
また市場の景気を見るのに、例えば市街に存在しているキオスクの数を参考にすることもできる。クリスチーナ・フェルナンデス前大統領が政権を去った2015年には全国にキオスクは12万軒存在していた。マクリ大統領になってから現在まで2万8000軒が閉店。これから先半年でさらに1万軒が閉店すると予測されている。不況で、市民は新聞や雑貨類も買わなくなっているのである。(参照:「
Political Argentina」)