170件もの苦情が寄せられていた3月1日のニュース9
NHK木田幸紀専務理事(衆議院インターネット審議中継より)
木田幸紀・NHK専務理事(以下、木田専務理事):お答えいたします。3月1日から昨日までの電話メール等のご意見170件というふうに聞いております。
小川議員:これ会長今お聞きの通りでしてこの森友問題に関する苦情が150件なんですねこの記者の方によると。この1週間10日の間に170件の苦情が寄せられているということはそれなりに重く受け止めていただかなきゃいけないと私は思っています。
それでもう一点これあの答えられないのかもしれませんが、この3月1日の9時台のニュースの当該部分、視聴率どのくらいですか。
木田専務理事:視聴率については私の方からお答えできないです。
小川議員:なんだかそういうルールがあるようなんですけれども、おそらく私の責任において推測で申し上げるとおそらくま5%から10%くらいの間なんではないかと想像しています。そうすると日本国民の500万人から1000万人の視聴者多くはそのほとんどは受信料を払っている視聴者にこの NHK の切り取り方が伝わった可能性があります。一方、実際の登壇した野党側の主張を直接ご覧になった方は、私もちょっとこれ分析難しいんですが、動画の視聴者などから推測しますと、どんなに多く見積もっても数千人から数万人まで。そうすると真意を受け取ったのが日本国内に数千人から数万人。このNHKの切り取りを受け取った方が500万人から1000万人。どれくらい影響が大きいか、ということは会長はじめ、幹部、編集の現場もその影響力の大きさについてはよく自覚をいただいていると思うんです。
それではちょっと事実に即して聞きます。今まさに会長がおっしゃったこれ放送法は、報道は事実を曲げない、それから意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにする。これ放送法の要請です。
同時にNHKが自主的に、これ放送法に従ってだと思いますが、ガイドラインを作ってますね。ガイドラインからも少し読み上げたいと思いますが、まさに会長が先ほど御答弁されたように視聴者の判断の拠り所となる情報を多角的に伝える。これ自らお決めになっていることです。それから報道は事実に即した表現に徹する。これも自らお決めになっていることです。その角度からお聞きします。当時野党側、私自身の発言であると同時に野党5会派(編集部注:発言ママ)を代表しての発言でした。その骨子は、なんだったと受け止めたのか。その事実に即してお答えを求めたいと思うんですよ。
木田専務理事:お答えいたします。根本厚生労働大臣の不信任案、不信任決議案の提出理由が、統計不正問題は国の根幹を揺るがす大問題であり決して看過することはできない。根本厚生労働大臣が部下からの報告の事の重大性を全く認識できず、不正の重大さに真剣に向き合おうとせず、真相究明を妨げようとした責任はあまりにも重いなどというものであったという風に認識しております。
小川議員:正確に捉えていただいていると思います。これ賛否両論あっていいんです。賛否両論あっていいんですが、少なくとも野党側の主張はそうだった。先ほど来申し上げているように放送法なり自らの基準に従えば、多角的にその意見を取り上げる責任がある。その実際の報道、のっけからこれ取り上げていますので、ご覧になってない方もご存じない方もたくさんいらっしゃると思うんですが、結論から言うと、私が導入部分で用いたインターネットユーザーの川柳とそれからあたかも時間を引き延ばすかのように水を飲んだ部分しか取り上げられてないんです。基本的に。
で、それで今まさに正確に私の野党側を代表しての主張とらまえているじゃないですか。で確認すると、民放各局はここをまさに拾ってるんですよ。なぜこの野党側の主張の骨子を報道の骨子として取り入れなかったのか。その理由を聞きます。
木田専務理事:お答えいたします。nhk ではこの日あの正午のニュースでは野党6党派の国会対策委員長らが会談して、統計問題の審議が不十分で新年度予算案の採決が認められないという認識で一致し、不信任案、不信任決議案を共同で提出したという事実を報道しました。
この際、立憲民主党の辻元国会対策委員長の「嘘はあるけど隠蔽はないというような追加報告書の結論の中身を良しとするという大臣、これはリーダーシップがない、止めてもらわないと仕方がないですね」というぶら下がりも放送しました。
さらに『ニュース7』夕方夜9時、7時のニュースですが、ここでは正午ニュースの要素に加え、衆議院本会議で立憲民主党の小川淳也議員が行った趣旨弁明のうち、「一連の真相究明甚だ不十分不適切だったと言わざるを得ず、不信任案提出の根本的な理由であります」という部分を放送しました。
「ニュースウォッチ9」では、政府の新年度予算案の衆議院通過をめぐる与野党の攻防をお伝えする中で、不信任決議案についても放送しました。
野党側が提出した不信任決議案については統計問題の審議が不十分で、新年度予算案の採決を認められないとして、根本厚生労働大臣の不信任決議案を提出したというコメントと共に立憲民主党の小川議員が衆議院本会議を行った趣旨弁明も放送いたしました。趣旨弁明では小川議員が統計不正問題を批判し、問題の本質を見抜いている国民の力作だなどと指摘して衆議院本会議の演説で引用した川柳も放送で使用いたしました。統計不正問題の真相究明を求める野党側の姿勢を放送したものであります。
小川議員:それは趣旨弁明の趣旨ですかと聞いてるんですよ。ということなんです。
それから12時と7時でやったから9時はやらなくていいということにもならないんですよ。会長そうでしょ。そういうことなんですよ。それでこれだけの視聴者からのいろんな意見が出たことを軽んじるべきじゃないと思いますよ。
この編集に関して言うと。会長、どうですか、この9時台のこの編集についてもう一点ちょっと聞きます。私が当日水を複数回飲ませていただいたことは事実なんです。それはあの率直に申し上げて、いろいろと個人的な体調もありました。相当寝不足やあるいは疲労も溜まっていたことも事実です。であの時一番恐れたのは脱水と酸欠なんです。そういうことも含めて、それから急いでもちろん原稿全部行き切りたかったんですが、そういう状況なのでいけなかった。
それで議長からの注意も真摯に受け止めています。が、限界を超えて早くは読めなかったという正直にそういう状況があったんですよ。そのうえで何度も水を飲む姿に議長が注意したというのもこれ事実と異なるでしょう。何度も水を飲む姿に議長が注意されたとは私は思いませんよ。もう少し早く読めないかとか時間を短縮できないかという議長の思いがおありになったことは想像しています。が、水を飲んだこと、これ時間にして何秒かでしょ。水を飲んだのは。あたかも水を飲んだことに対して議長が注意したかのようなナレーションの付され方、報道のされ方は、まさに事実と異なると思いますがいかがですか。
木田専務理事:お答えいたします。趣旨弁明の演説については十分に吟味し、報道については自主的な編集判断に基づいて放送を行わせていただきました。
小川議員:いや、質問に答えてください。水を飲んだことを議長が注意したというのは事実誤認じゃないですかと聞いています。
木田専務理事:先ほども申しました通り趣旨弁明の演説については十分に内容を吟味いたしまして、編集につきましては、自主的な編集判断で行わせていただきました。
小川議員:じゃあ水を、議長が、水を飲んだことに注意したと受け止めているという理解でいいですね。
木田専務理事:繰り返しになりますけれども、趣旨弁明の演説につきましてはあの十分に吟味いたしまして、報道は自主的な編集判断で行わせていただきました。
委員長:木田日本放送協会専務理事もう一度質問に答えてください。
木田専務理事:趣旨弁明の演説につきましては十分に内容を吟味させていただきまして、報道につきましては、自主的な編集判断に基づいて行いました。
<一時速記中断>