なぜメディアは真相に迫りつつある国会の議論を無視し、別件逮捕で騒ぐのか?

メディアが国有地売買を無視するならば

 初公判の前後、各種メディアはここぞとばかりに籠池泰典氏のインタビューを撮りたがった。これも全く意味がわからない。刑事事件で問われているのは、国有地不当廉売や公文書偽造と一切関係のない、いわば「別件逮捕」の事案だ。初公判のわずか1週間前、国会では「国有地値下げの根拠となった現場写真が使い回しだった」「不動産鑑定書が出る前に、価格が決まっていた」等、森友問題の本質に迫る新事実が次々と明らかになっていた。それに一切触れないメディアが、別件逮捕の事案では大騒ぎする……。私には一切わからない。いやむしろ、苛立ちさえ覚える。真相に迫りつつある国会での議論を無視し、別件逮捕事案を騒ぐメディアのこの姿勢は、ありていにいえば「森友問題隠蔽への加担」ではないのか。  メディアがこぞって「国有地売買は小さな話。別件逮捕のほうが大きな話」と言うなら、上等だ。最後の最後まで、追い続けてやる。 <取材・文/菅野完> すがのたもつ●本サイトの連載、「草の根保守の蠢動」をまとめた新書『日本会議の研究』(扶桑社新書)は第一回大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞読者賞に選ばれるなど世間を揺るがせた。現在、週刊SPA!にて巻頭コラム「なんでこんなにアホなのか?」好評連載中。また、メルマガ「菅野完リポート」や月刊誌「ゲゼルシャフト」(https://sugano.shop)も注目されている
すがのたもつ●本サイトの連載、「草の根保守の蠢動」をまとめた新書『日本会議の研究』(扶桑社新書)は第一回大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞読者賞に選ばれるなど世間を揺るがせた。メルマガ「菅野完リポート」や月刊誌「ゲゼルシャフト」(sugano.shop)も注目されている
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