これに対し、カジワラさんはこう答えた。
「私はハワイから来たウチナーンチュです。知事にお会いできて本当に光栄です。昨年秋の県知事選挙では、とても素晴らしい結果が出て、ハワイでとてもうれしく思っていました。改めておめでとうございます。私は県民投票が大成功を収めたことについても大変うれしく思っています。これからも沖縄の問題を世界に発信するために力になりたいです。
最初のホワイトハウス署名は、県民投票までに埋め立て中止を求めるという内容でした。次の署名は日付にこだわらずに始めています。ウチナーンチュはハワイにも世界にもたくさんいます。ウチナーンチュだけではなく、世界中の人が沖縄に関心を寄せています。私と私のチームは、沖縄の問題についてどんなことでも協力していきますし、辺野古の工事が必ず止まるということを確信しています」(カジワラさん)
基地問題は沖縄だけの問題ではなく、世界的な民主主義の問題
玉城デニー沖縄県知事
玉城知事は、自身の米国での講演についてこう語った。
「昨年10月に県知事に当選してから、11月にニューヨークとワシントンに行きました。そこでニューヨーク大学で話をした時、『実は、沖縄の人々がすべての基地に反対しているわけではない。米国が嫌いだというわけではない。けれど沖縄における米国と日本の民主主義の問題が、沖縄県民の民主主義と食い違うのかどうか、米国の皆さんは考えてください』と話をしました。
ニューヨークの大学に集まってくれた沖縄にルーツを持つ方も、ルーツをもたないけれど沖縄に興味をもってきてくれた方も、『民主主義の尊厳とは何かお互いに考えましょう、』ということで沖縄との接点が作れたと思っています。
よく『沖縄米軍基地の問題』といいますが、それはとてもとても、テーマを小さくしようとする人が使う言葉です。なぜ基地を持つのかということは、世界的な民主主義の問題とかかわってくるのだと思います。
『抑止力』という言葉で基地が必要だと考えている人がいますが、それは誰に対して、何に対しての抑止力なのか。その抑止力を持たない世界を作るにはどうしたらいいか、その民主主義の歩みに僕はつなげたいなと、いつも思っています」(玉城知事)
知事はさらに沖縄の民主主義についての思いを伝えた。
「その民主主義の尊厳、それが今回のロバートさんの民主主義やサンゴ礁を守ろうという署名にも繋がっていく。民主主義の尊厳、それを我々は守るためにあらゆる形で取り組んでいかなければならないと思っています。
今月実は、ハワイに行くスケジュールを組んでいます。またハワイでも会って、私たちが目指す世界とはどういったものなのか考える機会を作れたらうれしいと思っています。ウチナーンチュの『チムグクル(沖縄の人の真心)』は万国津梁(ばんこくしんりょう)ですから、世界に橋を架けましょう」(玉城知事)