麻生「子どもを産まないのが問題」発言、海外に発信される。外国人の反応は?

林泰人
麻生太郎

photo by 大杨 via flickr(CC BY 2.0)

 もはや政治家の失言・暴言が当たり前となっている日本。一時的にはニュースで取り上げられるものの、うわべだけの謝罪や説明が行われるだけで、政治家が実際に責任を取ることはまずない。麻生太郎副総理の「子どもを産まないのが問題」発言も、「撤回する」の一言ですっかりなかったことになっている。

データで発言内容に反論

 しかし、アッサリと失言・暴言が時に流されてしまう日本国内とは対照的に、海外では「恥の上塗り」となっている。都合よく忘れてしまいがちなデータや過去の失言が再検証されているのだ。  たとえば、CNNは今回の件について、『日本の副総理が人口減少で「子どもを産まない」女性を非難』という記事を掲載。麻生副総理の「誤解を与えたなら撤回する」という発言と併せ、「無意識のジェンダーバイアス」という見出しつきで日本社会の問題点を取り上げている。 “90年代から日本は出生率を上げるための政策を導入してきた。たとえば、育児サービスを高めたり、子持ち家庭への住宅や公共設備の改善を改善してきた。だが、構造的な問題は今なお働く男性と女性を仕事と家庭のバランスを崩している。最近の調査によると、30〜34歳の女性が出産後に職場復帰する率は、わずか30年間で50%から75%へと増えた。  しかし、’17年経済開発協力機構のレポートによると、職場復帰する者の多くは減給や、出世するうえでの障害を受け入れなければいけない。世界経済フォーラムがジェンダー間の平等性を測った世界男女格差指数では、日本は149か国中、110位に位置している”  データによって、問題は女性ではなく、それを取り巻く日本の社会的環境であることが強調されている。 『ニューヨーク・タイムズ』には「日本の人口減少で子どものいない人を非難したことを官僚が謝罪」との記事が。実際には謝罪するどころかお馴染みの「撤回」をしただけだが、それはさておき、中身を見てみよう。 “麻生氏の人々が子どもを十分に産んでいないという日曜日の発言は、出生率や高齢化、健康保険や定年などについて語ったスピーチで出たものだ。彼は発言を撤回する際に、報道によって文脈から外されたように感じたと話した。78歳の麻生氏は安倍晋三政権の保守的な政治家の一人で、国の人口問題について子どものいない女性を非難するなどしてきた。  安倍氏は1月に日本では女性の67%が仕事をしており、これは歴代最高の数字だと自慢した。しかし、彼女たちの多くは職場で限られた役割に縛られている。日本では、男性が驚くべき長時間に渡って仕事をする一方、女性が子どもの世話を背負わされている。これらの要因は女性がより高給の仕事に就くことを妨げている。また、同時に雇用者が労働力確保に苦しむなか、経済を停滞させている”  今まさに統計問題に揺れている国会。しかし、その数字も中身をしっかり分析しなければ意味がない。記事中で安倍総理は得意げに数字を強調しているが、中身が伴っていないとしっかり釘を刺されている。
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「子どもは3人以上」や「産む機械」発言も再検証
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