「メンズ地下アイドル」の裏側。その知られざるビジネススキームとは?
2019.02.14
「僕の場合は、新宿のボーイズバーで働いているときに、すでにグループに所属していた友達から誘われて始めました。他のメンバーはモデルをしてる時に声をかけられたり、応募で入ってきたりですね。僕はバイト感覚でしたが、なかには本気で有名になることを目指している人もいましたよ」
主な活動は対バン形式での週2~3回のライブ。チケットノルマもあり、20~30枚をグループでさばかなければならない。会場では歌って踊るほか、物販ではファンとツーショットで撮影するチェキやオリジナルグッズを販売する。
「チェキのバックは1000円のうちの2割。誕生日とかだといっぱい売れますが、普段は10~20枚くらい。チェキの売り上げだけで月収50万円とか超えるような人たちは、バック率がどんどん上がるんです。僕が聞いたなかだと4割バックで月収120万円が最高でしたね」(A君)
彼らの収入源となるチェキをできるだけ多く売るため、ときに過激なファンサービスを行う。
「一度に20枚以上買ってくれれば、特別なポーズで撮影します。後ろから抱きしめる後ろハグや顎クイはソフトなほう。指を挟んでキスをする指チューや、チェキをいっぱい買ってくれた人には手やチェキで隠して本当にチューすることもあった」(同)
自分の「推し」が他の女性と接触の多いポーズをとることで、ファン同士の競争心が高まる。結果、チェキの売上枚数も伸びていく。このようにチェキを売りまくるメンバーが出ると、運営の懐も当然、潤う。
「初期投資の回収なんてあっという間。チェキのほか、CDやTシャツ、うちわなどの物販、チケット代(会場代はノルマで相殺。それ以上売ればすべてグループの収入に)でだいたい月100万円くらいの利益になる。今3つのグループをプロデュースしているので、月300万円くらい」(K氏)
メンバーの誕生日ともなると、ファンはまるでホストクラブのように散財する。チェキは一日で100枚売れ、高級時計や高級スーツをプレゼントする女性もいるという。それらを身に着けてSNSにアップすれば、女性はまた喜び、次回はもっと高額なプレゼントを贈ってくれるのだという。
ハッシュタグ