『ドラゴンボール』が全米で大ヒット。次にブレイクする日本映画・アーティストは?
映画『ドラゴンボール 超 ブロリー』が1月に全世界公開され、全米映画興行成績でトップ5に入る大ヒットを記録している。そこで今回は、海外エンタメの世界で、今後の「日本発」のヒットになりそうなものを検証していきたい。
まず、映画・アニメの世界を見てみよう。諸外国の場合、日本からの定番マンガの影響力は根強く、『NARUTO』や『ONE PIECE』などに関して言えば、筆者の生活しているブラジルでも子供なら『ドラゴンボール』同様、誰でも知っている。この2作なら、いつ映画化され国外リリースがあっても、今回の『ドラゴンボール 超 ブロリー』級の成功が期待できる。
とりわけ『NARUTO』に関して言えば、海外だとオタク・カルチャーを超越して、近年ではよりダークで内向的なエモ・カルチャーとの結びつきも強い。ヒップホップのエモ・トラップの動画やミームのネタとしての引用も多いのでかなりのヒットになりそうだ。
「ヒットよりも評価」でいうなら、やはり宮崎駿のジブリものは現在もかなり根強い人気だが、『君の名は。』が国際的に大ヒットしたことにより、新海誠がこれに続きつつある。
ただ、実写映画の監督に関して言えば、国際的な印象ではパク・チャヌク、イ・チャンドン、ポン・ジュノなどの韓国勢に押されている印象は正直否めない。
国際映画祭、海外での観客動員の点で見ても、日本映画だと是枝裕和が孤軍奮闘している印象で、三池崇史、黒沢清、園子温に数は多くないもののカルトなファンがついていると言った感じだろうか。
筆者としては、より作家性の強い監督の登場と、現在の日本を象徴して映し出す映画人の存在が必要な気がしている。その意味で『万引き家族』の演技が海外で絶賛された安藤サクラへの期待感は大きい気がする。
ポスト・バブル以降の日本の若者の閉塞感が表現できる、バブルの時代ではまず出なかった屈折したオルタナティヴなキャラクターを頻繁に演じている彼女の出演作は海外でも興味を持たれそうだ。
また、昨年、日本でかなりの話題を呼んだ『カメラを止めるな!』のような、斬新な手法の作品が海外でどう評価されるかも興味深いところだ。
エモい若者に人気の『NARUTO』
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