しかし、もしまた3円下がると、レバレッジ10倍だと30万円が簡単になくなってしまうのでは?
「トルコリラならレバ10倍は危険水準ですが、過去2年、米ドル/円の年間値幅は10%弱。’16年は20%近く動きましたが、ここ10年間、110円台に向かって収束していく力が強い。この円高局面では高値で買わず、少しずつ買い下がるように指値を調整すれば、レバレッジ10倍でも余裕があります」
タカシ氏も108円台から100円割れまで指値を小分けにして並べていた。
《クラッシュは仕込み時》1月3日に起きたようなフラッシュ・クラッシュ=瞬間的な暴落は買いの仕込み時。タカシ氏も104円台で買いポジを仕込み済み。次のクラッシュの前に50銭おきに買い指値を並べておこう
「もし投資資金が30万円なら、発注量の目安は50銭下がるごとに1000通貨ぐらいですね。日米のTAG(物品貿易協定)交渉は3月にも始まります。為替条項も議題となるでしょうから円高傾向が強まり、100円割れも十分に考えられる。しかし、100円割れがあっても一瞬でしょう。長い下ヒゲをつけて急反転する展開となるかもしれない。その一瞬のチャンスを逃さないよう、指値を入れておくのがいいすね」
しかし、もう少しだけ大胆に効率よく稼ぎたい……。そう考える人に合う戦略は?
《資金効率を高める短期売買》日足チャートに75、100、200の3本を表示させ、移動平均線まで戻ったら下で仕込んだ買いポジの一部を利食いし、指値を再発注。これを繰り返せば金利に加え、為替差益も狙える
「移動平均線を利用したスウィングトレードで長期ポジションを積み増すのが有効ですね。日足に75、100、200の3本の移動平均線を表示してください。移動平均線は利確にもエントリーにも使いやすいのが利点。長期戦略で使うなら、『移動平均線にタッチしたら一部を利益確定、決済した分は再び指値を入れて買い戻す』といったように、移動平均線を基準に売買を繰り返します。積み増しに成功すれば、この円高相場なら年利50%を超えることも可能でしょう」
昨年末の円高局面でタカシ氏が見ていたのも移動平均線だった。
「ポジションを4つに分け、底値付近で拾った4分の1は残し、あとは3本にタッチするごとに4分の1ずつ利確していく。この手法だとエントリーの機会は一日に一度あるかないか。無理せず、戦略通りのトレードを心掛けています」
タカシ氏が長期スワップ投資に注目しているのは、個人的な理由もあるという。
「4月から就職予定なので、チャートを見なくてもいいように放置したいんです。もちろん卒業できれば、なんですが(笑)」
安定通貨米ドルでのスワップ狙い+移動平均線トレードが、凄腕投資家の’19年の最旬戦略だ。
タカシ氏
【タカシ氏】
現役大学生トレーダー。関西の某大学に通う大学生。これまでの利益は億を優に超える。政治と通貨の強弱を重視した独特なスタイルのスウィングトレードが中心。ツイッターIDは
@gyo02091995