7分で終わった竹田恒和JOC会長の会見。仏人記者は捜査が森喜朗・元首相にも及ぶ可能性も指摘

フランス検察の捜査は組織委員会会長の森喜朗・元首相にも及ぶ!?

 筆者は会見後、フランスAFP通信社の女性記者にインタビューした。その記者はこう語る。 「今回の事件は、3年前から緻密な捜査がされてきました。カルロス=ゴーン会長逮捕への報復だという陰謀論が飛び交っていますが、関係ないでしょう。竹田恒和JOC会長はいま予備審問を受けています。これはフランス特有の制度ですが、予備審問を受けると、8割は起訴されることになります。  コンサルティング会社への送金は東京五輪招致のため、アフリカ票を買う目的だったと推察されます。アフリカ大陸の多くの国はフランスの旧植民地ですから、捜査もかなり進んでいるでしょう。  ただ、フランスは日本と違って「推定無罪法」があるため、被疑者を悪人に仕立てるために、警察・検察が捜査情報をリークすることはありません。何が問題になっているのかを知るのは、聴取を受けた竹田会長だけです。  そのため私も質問を準備していましたが、何も答えなかったのは残念です。問題になっているのは招致委員会ですから、オリンピック・パラリンピック組織委員会会長の森喜朗・元首相に捜査が飛び火することも十分にあり得ます」  東京五輪2020は「ダーティーマネー」で買われた忌まわしきものだったのかどうか。フランス検察による今後の捜査が注目される。 <及川健二(日仏共同テレビ局France10日本支局長)>
1
2
3
バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会