通勤用特急列車が新登場。平成最後のダイヤ改正で特急が“日常の乗り物”に

値上げの煽りを受ける利用者も

 ユーザーからは不安の声もあがっているが、「はちおうじ」や「おうめ」を含めた中央線特急では、ダイヤ改正に合わせて新たな特急料金体系が導入される。今までの「指定席特急券」「自由席特急券」の区分けではなく、「座席指定券」「座席未指定券」の2種類になるのだ。  さらにこれまでは指定席と自由席で料金に差があったが、今後は座席指定・未指定ともに料金は同額。「指定券」の使い方はこれまでの指定席特急券と同じだが、自由席という概念がなくなるので「未指定券」は空席ならば座ることができるというもの。もちろん指定券を持っている人が来たら移動しなければならない。 「この方式はすでに常磐線特急の『ひたち』『ときわ』などで導入済み。わざわざ指定席か自由席を選ばせる今までの特急よりも気軽に利用しやすくなっていることから、通勤型特急にふさわしいとされていますね。料金はこれまでの指定席より安く、自由席よりも高いという按配。具体的にはまだ発表されていませんが、中央線に新たに登場する『はちおうじ』『おうめ』でも、このシステムが導入されると思われます」(前出・境氏)  つまり、今まで中央ライナーのような“特急ではない”座れる電車を使っていた人にとっては大きな値上げになることは間違いがなさそうだ。これはJR西日本の「らくラクはりま」でも同様で、新快速に並んで“座って”帰っていた人が特急を使えばもちろん値上げである。 「批判的な見方もあるかもしれませんが、こうした流れは特急の短距離利用が増えていることの裏返し。短距離でも利用しやすい特急を増やすことで、各社は増収につなげたいという思惑もあるでしょう。通勤型特急そのものは昔からありますが、今後こうした“短距離でも座りたい”という利用者をターゲットにした特急が増えていくことが予想されますね」  いずれにしても、特急の“特別感”は気がつけばすっかり薄れていることだけは間違いなさそうだ。平成最後のJRグループダイヤ改正。新たな時代の「特急」は、通勤と切っても切れない関係になってゆくのだろうか。 <取材・文/HBO編集部>
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