パチンコ業界を悩ます、シビアな店内の喫煙所問題

安達夕
パチンコ店内イメージ

graphicalicious / PIXTA(ピクスタ)

 改正健康増進法により、2020年4月から多くの施設が禁煙化される。パチンコ店もその例に漏れず、禁煙化をしなくてはならない。日本における喫煙率は17.2%(厚生労働省国民健康栄養調査)とかなり低めであるが、ことパチンコ・パチスロ遊技客に関して言えば、喫煙率はいまだ50%を超えていると言われている。  半分以上の遊技客が喫煙者であるにも関わらず、改正健康増進法により禁煙化を余儀なくされたパチンコ店は、どのように対策を講じるべきか。本稿では、2020年4月以降のパチンコ店の禁煙化の形を紹介すると同時に、(こちらの方が大事な内容なのだが)パチンコ店が設置するであろう「喫煙室」について解説する。  改正健康増進法が施行される、2020年4月以降、パチンコ店で今のようにタバコを吸うことは出来なくなる。そうであるのならば、その際のパチンコ店での喫煙はどのようになるのであろうか。  現時点では、大きく4つのパターンが想定されている。 (1)完全禁煙店 (2)店内禁煙ではあるが、喫煙所は設置されている  ここまでは問題ないだろう。問題は次の(3)と(4)だ。 (3)店内禁煙ではあるが、店内の一部を加熱式タバコ専用エリアとし、そのエリアでは遊技は可能。(紙巻タバコの喫煙所はなし) (4)(3)の内容で、紙巻タバコの喫煙所を設置  非喫煙者には分かりにくい内容であるが、「加熱式タバコ」とは、iQOS(アイコス)やglo(グロー)、Ploom TECH(プルームテック)等の、火は使わずタバコの葉を加熱することによって喫煙を楽しむタバコである。  これらの「加熱式タバコ」を、「電子タバコ」と誤解して言う場合もあるが、日本において「電子タバコ」はニコチンを含まないもの(外国ではニコチンを含む電子タバコもある)で、まったくの別モノである。  要は、改正健康増進法の施行において、加熱式タバコと、一般的な紙巻タバコは区別されているのだ。しかし、1つのパチンコ店を、禁煙エリアと加熱式タバコエリアに分けて営業することは、現実問題として難しい。  例えば、パチンコ店は18歳未満の人の入場が禁止されているが、加熱式タバコエリアには、20歳以上でないと入る事は出来ない。これは、遊技客だけではなく、スタッフも同様であり、更には営業時間外も20歳未満のスタッフが立ち入る事は許されない。  そうなると、トイレや景品カウンター等はすべて禁煙エリアに設置せねばならず、またパチンコとスロットを、禁煙エリアと加熱式タバコエリアに別々に設置しなくてはならない。  これは、もともと壁や硬化ガラスで店内エリアを区切っている一部大型店を除いては、相当な店内工事が必要とされる。その費用や、営業停止期間を考える時、エリア分け営業は、多くのパチンコ店にとって現実的な案ではない。  ちなみに、店内全体を加熱式タバコエリアに出来るのかと言えば、それはNOである。あくまで、加熱式タバコのエリアは、喫煙スペースの拡大解釈であり、加熱式タバコについては、現段階で健康的な影響は科学的に明確に立証されていないので、その研究結果が出るまでの暫定的な対応である。今後、加熱式タバコの煙による健康への何らかの影響が認められれば、このような措置もなくなる可能性はゼロではない。  よって、2020年4月以降のパチンコ店の禁煙化の形は、おおよそ、(1)と(2)の形態となることが濃厚であり、実際に多くのパチンコ店では、どちらかの方向で検討準備を始めている。
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最大の問題は、「喫煙所の仕様」
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